ダンジョンマスターとして異世界無双 ～ポイントで創る俺だけの迷宮～

第32話：居住地整備と新たな生活への第一歩

温泉宿の広間で、光三郎はダンジョンコアを操作しながら、現時点でのDP残高を確認していた。

「ようやくこれだけのDPが貯まったか。全然足りないけど、最低限の居住地は作れるな。」

リリィが横で微笑みながら声をかける。

「集合住宅と冒険者用の一軒家、どちらも完成したら皆さん喜びますよね！」

光三郎は頷きながら答える。

「とりあえず小規模でスタートするしかない。DPが貯まるまで、必要最低限の住まいを提供するしかないな。」

アーヴィンが冷静に提案する。

「まずは基盤を整え、住民が増えることで自然とDPが蓄積される仕組みを作るべきでしょう。それに、今後の拡張も視野に入れておくべきです。」

光三郎はダンジョンコアを操作し、集合住宅を建設した。魔力が空間に広がり、建物が徐々に形を成していく。

完成した集合住宅は2階建てで、合計6部屋が設けられている。それぞれの部屋は、2～4人が住めるようなシンプルな設計だ。

光三郎は建物を見上げながら呟いた。

「これが今のDPでできる限界だな。でも、これでも十分住める環境にはなっているはずだ。」

集合住宅には共有のキッチンと食堂があり、住人たちが協力して暮らせる仕組みになっている。また、ダンジョンの魔力を使った清潔な水道設備も整備されている。

光三郎は水道の試運転をしながら、自分の設計に自信を持つ。

次に光三郎は、冒険者用の一軒家の建設を開始した。村人用の集合住宅よりも広めの設計で、冒険者が快適に生活できる空間を提供することを目指している。

「特級冒険者用だから少し贅沢に作らないとな。これで長期滞在を考えてくれるだろう。」

光三郎はダンジョンコアを操作し、一軒家を完成させた。

この一軒家には、リビングと寝室のほかに、装備の整備スペースが用意されている。また、裏庭には専用のジャグジーが設置されており、温泉宿まで行かなくてもリラックスできる仕組みだ。

「これで疲れた体も癒せるだろう。冒険後の癒しとしては最高の設備だ。」

光三郎はジャグジーの湯温を確認しながら満足げに頷いた。

建設を終えた光三郎は、ダンジョンコアを再確認した。

「これでほとんどのDPを使い切ったな……。次に何か作るには、また地道に貯めるしかないか。」

リリィが提案する。

「もっと多くの人がイベントがあればいいですね！」

アーヴィンも冷静に補足する。

「住民が増えれば自然とDPが増える仕組みが作られます。ただし、物流の効率化や収益の多様化も検討すべきです。」

光三郎は考え込むように頷いた。

「まずはこの居住地を基盤にして、次の一手を考えよう。とにかく、みんなが住みやすい環境を整えるのが第一だな。」

完成した集合住宅と一軒家を見渡しながら、光三郎は小さく息を吐いた。