第9話 栄町ロックル

「――これでよし」

書きかけの手記を閉じる。

レルバを発って、二日程度経った。アルガスの言う通りであれば、今日、ロックルに着くはずだ。

「地図は一応持っているけど、自分が今何処にいるのかわからないな……っ!」

不意に足に痛みが走る。

反射反応のままに、足元に目を向ける。

魔物だ。大きな芋虫のような魔物が足に噛み付いている。

続けて足を思いっきり振った。魔物は案外簡単に噛むのをやめ、木々の間に逃げて行った。

何処となく心臓の鼓動が速くなるのを感じる。

それは流血しているということもあるが、大きな原因には心当たりがあった。

この感覚を僕は知っている。

「――毒か」

面倒だ。タイミングが悪い。悪すぎる。

恐らく死には至らない毒だ。ただこのまま放置してはどうなるかわからない。

ただこの足でロックルへ行こうとしても毒が巡って悪化し、最悪歩けなくなるのが先かもしれない。

こうなったら――。

「大丈夫ですかー!」

遠くから女の子の声が聞こえる。幻聴作用まである毒なのか?

その声は時間が経つにつれ大きくなり、次第に足音まで聞こえてきた。

次第にその姿は明確なものとなった。

茶色の汚れた帽子に黒いローブ、土で汚れたロングスカート。

丸渕メガネをかけた女の子は僕の目の前で盛大に転んだ。

「――いてて……」

「え、そっちが大丈夫?」

僕の言葉に慌てて体勢を立て直した。

「わわ、大丈夫です大丈夫です! すみません!」

さらに服を汚した彼女は僕の噛まれた位置を睨む。

「この緑色の変色……テルヤグマの毒ですね。少し待っててください」

「え、わかるの?」

「はい。この毒にはー、えーとえーと――」

彼女は前にかけたバッグを漁っている。

「ありました! この薬草が効きますよ!」

出されたのは紫色の植物。

「あ、え、それ本当に効くの?」

「もちろんです! 信じてください!」

そう言って彼女は何処からともなく取り出した乳房と乳鉢で植物をすり潰し始めた。

「あ、私ミラクサって言います。もし悪化したりしたらどうぞ国衛軍にでも差し出してください」

「え」

ただでさえ怖かったというのに更に恐怖が増す。逃げようとも思うが、既に毒が回り始めた足で逃げるには絶望的だった。

彼女はそんな僕の心中を無視するかのように慣れた手際ですり潰した薬草をガラスに水と一緒に加え、魔力を込めた。

「はい! 特製ポーションです!」

覚悟を決めるしかないようだ。

ミラクサという少女はその液体を患部へかけ始めた。

「――っ!」

痛い。染みる。ミラクサは懐から布を取り出し、患部を巻いた。

「これでよし! 即効性がある薬草を選んだのでもう歩けると思います!」

「何を言ってるんだ。歩ける訳……」


――?

足の痛みが引いていく。

先程まで激痛だったというのに。

立ち上がって辺りを歩いてみても、不自然なくらいに痛みがなかった。

「本当だ。解毒魔法でもここまで回復は早くないのに」

「えぇ!? 解毒魔法使えたんですか!?」

「うん。君が来なかったら使う筈だったんだ。毒を受けて時間が経ってたら魔力の消費が激しい魔法だけど、すぐだったからね」

「なんだ、そうだったんですか……」

ミラクサは安心したのか、その場に座り込んだ。

「それにしても凄いね。ミラクサさんだっけ。あの一瞬で毒の種類を判別できるなんて」

その言葉にミラクサは自身ありげな表情を示した。

「へへーん、これでも植物学と動物学、それと病気とか薬の知識には自信あるんですよ」

「そうなんだ。申し遅れたね。僕はソーカ。十四歳で、アストラルから来たんだ」

「へぇー、あのアストラルから……。あの島で生まれ育った人に初めて会いましたよ。ってか同い年じゃないですか。別に敬語はいらないですね」

ハイテンポで続く会話になんとか追いつく。

「そうなんだ……あ、生まれた場所は違うよ。僕はベルキュートっていう人と旅をしてたんだ。untitled journeyっていう旅なんだけど……」

「ベルキュートってあのベルキュート!?」

彼女は大きな驚嘆の声で返した。

「う、うん。一応一緒に旅してたんだよ」

「はへー、凄いね。あの人とuntitled journeyは知らない人はいないと思う……。それなら、何処で生まれたの? もしかして、ベルキュート様の子供とか?」

「あはは、ベルキュートは親じゃないよ……。生まれたのは……」


――あれ。

何処で生まれたんだっけ。

そもそも、お父さんとお母さんは?

……思い出せない。ある時間から前の記憶がないみたいだ。

よくよく考えたら、ベルキュートと出会ってからの記憶しかない。

……なんで?


「……まぁ、いいよ。そんな考え込まなくても。覚えてないなら無理に思い出さなくてもいいよ!」

「……うん、そういえばミラクサはなんでこんなところに?」

「あー、えっとね。実は私の妹が風邪をひいちゃって。それでロックルに薬草を買いに来たんだけどね……あはは……」

ミラクサは何処かはぐらかすかのように、言葉を並べた。

そのことに疑問を覚えつつも、自分がロックルを目指していたことを思い出した。

「ロックルに薬草を買いに来たんだね? じゃあ一緒に行こうよ。僕もロックルを目指してるんだ」

「あれ、そうなの? じゃあ案内するよ」

「え、本当に?」

「勿論! 私に任せてー!」

思ってもいなかった展開。道がわかる人間がいる事ほど旅にとって心強いことはない。師匠との旅の中でも、本当はそこまで離れていないというのに、自分達の位置が分からず、半時も彷徨ったことがあったっけ。


半時ほど、森の中を彷徨う。

本当にロックルへと迎えているのか。そんな猜疑心が生まれ、膨れ上がってくる。

「後どれくらいで着くの?」

「ふふ、愚問だね」

その答えの意図が分からず、僕を何処か舐めたような返答に焦燥すら抱き始めた時、微かに遠くで活気ついた声が響いていることに気づいた。

その声は歩けば歩くほど、大きくなっていき、遂には目視でその概要が分かるようになる。

商人とギルドで栄えた街。周りを形の違うレンガで形成された市壁が囲み、門からは無数の市場と、そこを歩く冒険者でごった返した様子が覗くことができる。

「ここが栄街ロックルだよ」


門常駐の守衛に検閲を受け、確認された僕たちはロックルの領土を跨いだ。

思っていたよりも、ロックルは活気ついていた。よくよく考えてみれば当たり前のことだ。ギルドには冒険者が集まる。冒険者をやる人間というものは、多少野心がないとすぐにやめてしまう。商人に至っても然りだ。

「あ、先に薬草を買いに行こうか」

「あ、え、ちょ、ちょっと待って!」

何を待つ必要があるんだろう。

単純な疑心。それは僕の足を止めるには至らない。

ここから一番近い薬草を売っていた出店に立ち寄る。

……なるほど。疑心の答えはすぐに出た。

「いらっしゃい! お兄さん。上物を取り揃えてるよ!」

物品が高い。今までアストラルにいた僕でも気づく程度には。

薬草一つ銀貨五枚。そこらの人間に軽く買えるものではない。

恐らくこれも、魔獣凶暴化が原因だろう。

物品の流通がうまく行かないとこんなことになるのか。

「お兄ちゃん、今が買い時だよ……って、そこのお前は……さっき来るなっつったよな?」

商人の男性はミラクサに対し威嚇するように捲し立てた。

それに対し、ミラクサは「ひっ……」と怯える様子を見せる。

「金がねえんなら売れねえ。それがこの街のルールなんだからな。ただお前がこの街で稼げる仕事も、身売りくらいしかないだろうがな」

ほくそ笑みながら、人の神経を逆撫でさせるように、挑発する。

「ミラクサ、離れよう」

怯んだ彼女の手を引いて、視線を集める大衆から距離をとった。

近くの小さな広場のベンチにミラクサを座らせ、水を飲ませる。

「ごめん、何も事情を知らないのに考えずに突っ走って」

「ううん、ソーカくんの所為じゃないよ。私が悪いから」

僕の言葉に若干被せるように、彼女はそう口にした。

「私があのおじさんに無理を言ったの。銀貨二枚に値下げしてくれないかって。でも流石に無理だったよー」

場の雰囲気を和ませようとミラクサは作り笑みを浮かべるけれど、それは何も、根本的な解決には至らなかった。

「それでね、ロックルの周りで風邪にいい薬草を探してたんだけどね。毒に対するものだとか痺れに対するものしかなかったんだ。それもあまり売れなさそうなやつね」

「……」

気まずさ。助けてくれた恩人に対して仇で返すようなことをしてしまった自分に腹が立つ。

「あはは、ロックルに用があったんでしょ? 私は家に戻るよ。道中で薬草見つかるかもしれないし」

ミラクサはベンチを立ち、足早に去ろうとする。

「待って! 本当にあの薬草、ちゃんと風邪に効くものなの?」

「え、まぁ、効くと思うけど……。いいよ。そこまでしてくれなくて。大金じゃん……銀貨五枚、そこらの子供に払える額じゃないよ」

僕は路銀は持ってはいるが、確かに大きなお金だ。三日は過ごせるくらいには大きなお金。簡単に出すことはできない。それでも、一つだけ僕には心当たりがあった。

「この辺りに酒場はないかな」


***


冒険者ギルド……の隣に位置する看板が傷ついた酒場。恐らく酒が回った阿保がやってしまったものなのだろう。

構わずに扉を開けた。

まだ日は真上にある時間帯であるからか、そこまで人の数は多くはなかった。

ただ、カウンターに一際目立つ人間がいること以外はごく普通の光景である。

「あなたがピルターさん……ですか?」

恐る恐るそう聞く。見た目に偏見を持つことは決して望ましいことではない。だが、そんなことなどどうでもよくなるような容姿。

何の獣のものなのかもわからない異臭を放つ毛皮服。振り向き際に見える頭にかぶさるフードから、やっとそれが魔獣のものであることを理解できる。

上はそれだけ。下は何年履いているものなのか聊か疑問に思えてくるほど色褪せたショートパンツ。見ているだけで買い替えるべきであると分かる。

「んぁ……?」

バーテンダーの困惑顔。「こいつに何の用なのか」とも言いたげである。

「僕はソーカと言います。アルガスさんの紹介で来ました。レクターシャの死骸を買っていただけるんですか?」

「んー……あぁ、あれか。いいぜ……」

このピルターという男の言動。酒臭い口から放たれる言葉には重さがない。意識も朦朧としているようにさえ思える。長生きしないんじゃないか? この人……。

「そんじゃお仕事ってことか……だりぃな……」

分厚い掌で不細工な頭を掻く。

よく見るとハエがたかっているのか……? 大丈夫じゃないだろこの人……。

着いてきてくれたミラクサも距離を置いている。

「んじゃ、またツケといてくれ……多分いつか払う……」

そう言ってのそっと立ち上がったかと思えば扉の外に出ていく。

「おい、着いてきな」

やれやれと言った様子でバーテンダーは溜息をついた。

「あのおじさん、いつもここに来るんだ。半日はここで酒を飲んでいるよ」

「半日って……寝る時間差し引いたら……」

「あんまり考えない方がいいよ。いい人ではあるんだけどね……」

待たせてしまっているのでそろそろ出なくてはと、会釈を交わしてピルターさんの後を追う。

辿り着いたのは、ロックルのはずれもはずれ。最早ロックルに入ってるのかいないのか怪しいくらいの開けた場所だった。

近くに小さな家があり、恐らくピルダーさんの家であると推測される。

「おい、それで取引したいものは何処だ?」

「あ、今から出します」

そう言って、レルバの時と同じように魔法を解除する。

「ええええええええ!? これ、魔物ですよね!?」

「ほぉ、これはまたなかなか……お前さん、空間魔法を使えるのだな……」

驚愕と感嘆が入り混じる。

「うむ、これは条件付きで金貨十枚で買い取ろう……」

……は?

「……今なんと?」

「金貨十枚と言ったのだ。【ギン】ではない、【キン】だ。少なかったか?」

金貨十枚。銀貨での換算でおよそ千枚。

「いや、流石に多くはないですか?」

「多くはないぞ。これだけ保存状態がいい骸はなかなかない。電気魔法を使っただろう。奇跡的に体に傷がなく、コアももう動いていない。これほど利用価値がある骸も見たことがないがな」

「いえ、正直なところ、本当にそれでいいのなら是非お取引したいのですが……条件とはなんですか?」

ピルターは二のハンドサインを作る。

「一つ、これから先、魔物を倒し、状態が綺麗な物があれば儂と取引すること……。二つ、これは強制ではないが、この骸から五つ分だけコアを取り出すのを手伝って欲しい」

「コア……ですか……」


師匠から教わったことがある。

魔物は魔力をエネルギーとするが、魔力の根源はコアであり、そこから魔力を供給されるのだと。そしてもう一つ。


「コアは魔物を倒した人間にしか位置がわからないからな」

ピルターさんでも取り出せないことはないだろう。ただし、場所がわからないから取り出すのに時間がかかるのと、様々な場所を切り開かないと分からないため、コアを取り出す頃には骸の状態が悪く、辺りも魔物の血で汚れてしまう。

「……わかりました。五つでいいんですね?」

「あぁ……」

懐から短刀を取り出す。相手に間合いを詰められた時の奥の手のためのものだ。

魔物に自分の魔力を流し込み、反応が出るところをチェックする。

――あった。

自分の魔力により倒した魔物は、自分の魔力以外を通さない。

迷わず反応元に刃を刷り込ませた。


――ザクッ……。

思ったよりも刃は簡単に通った。そこに手を突っ込み、球体のものを取り出した。

「……よし、こんなものでいいですか?」

手渡したコアをピルターさんはまじまじと見つめた、

「……上出来だ。残りも頼む」

同じ工程をあと四回繰り返す。

「凄いね。魔物の本に載ってはいたけど、コアは初めて見たかも」

「あぁ、これも師匠が教えてくれたんだ」

「へぇー、やっぱりベルキュート様は凄いんだね」

師匠を褒められたのに何故か自分が嬉しくなる。


「さて……と、終わりました」

後方で腕を組んでいたピルターさんに全てのコアを差し出した。

「うむ……いい働きぶりだ」

「それにしても、コアなんて何に使うんですか?」

僕の質問に対し、ピルターさんは口を噤む。

「……ちょっとした研究だよ……では、約束の品だな」

そう言って、懐から小袋を差し出された。ほんのり独特な臭いがする袋の中を見ると、確かに煌びやかに輝く硬貨が十枚入っている。

「本当にいいんですか?」

「あぁ、俺にとっては少ないくらいだ」

こんな大金を少ないというような人間が酒場でツケで飲むとは、世の中広いものだ。

「――ソーカと言ったか」

家の中に戻ろうとするピルターさんに声をかけられる。

「え、あ、はい」

「また明日、酒場に来い」

ただ、それだけを言い、家に入って行ってしまった。

酒場……今日の?

気づくともう二つ日の登り。今もらった金貨を一枚ミラクサに手渡す。

「これは今日のお礼だ」

「え、貰えません。こんな大金……」

そう押し返そうとする彼女。

「いいんだ。君がいなかったら僕は今頃毒がまだ治っていなかった。今日中にロックルに辿り着けなかったんだから」

きちんと金貨を右手に握らせる。

「さ、一緒に薬草を買いに行こう」


二つ目の日が照らす市場。人はもうすぐ眠る時間だからなのか、ここに着いた時より少なくなっていたが、例の露店に関してはまだ開いていた。

「いらっしゃい……ってまた懲りずに来たのかこのガキ共! いい加減にしないと守衛に突き出すぞコラ!」

よく聞く脅し文句。

今にもミラクサに掴み掛かろうとする男と前に出て、ミラクサの持っている金貨を一枚差し出す。

「これでここにあるもの全部寄越せ」

「んぇ!? 金貨!?」

「え、そんないいよ!?」

止めようとするミラクサを無視し、男を睨みつける。

「どうした? 金はあるぞ。売らないのか?」

「売る売る! ほら、持ってけ!」

男は薬草を全て袋に詰め込み、こちらに投げつけた。中を見ると、十個程度はあるだろうか。恐らく、いや、ミラクサの妹の風邪を治すには十分だろう。

「ふふふ、馬鹿だな……お釣りで半年は過ごせるくらいだぞ……?」

露店商はこちらには聞こえていないかのように呟いた。

ミラクサに布袋を手渡す。さっさと露店を去ろう。こんな所に長居はしたくない。

すると後ろに並んでいた男性が突然声を張り上げた。

「あれれー? 売り切れちゃったの? あー残念……」

振り返ると中年の赤髪男性が露店の前で叫んでいる。

その様子は周囲の注目を集めていた。

態とらしい声のトーン。その様子に、僕も何処か事の顛末を見届けてみたくなった。

「あははー……そうなんですよ……すいやせんね、お客さん……」

明らかにヘラヘラした態度だ。見てるだけで腹が立ってくる。

「んー? あれ、よく値札を見たら……薬草一つ銀貨五枚!? 嘘だろ、高すぎるでしょ!」

あまりに大きな声で叫ぶもので、露店商が少し焦っている。

それを気にも構わず、叫び続ける。

「最近魔獣が凶暴化して、流通馬車が襲われてるって言うけど、流石に高すぎるよね。確か、承認組合が指定している薬草の上限金額を結構超えてるんじゃないの?」

恐ろしい形相で詰める男性。それに慄く露店商。騒ぎを聞きつけたのか、複数人の男性が露店商人に声をかけていた。

「すみません。商人組合ですが、今の話は本当ですか?」

「え、あ、いや、俺は何もやってない……」

「ご同行願えますか?」

「嫌だ、嫌だ嫌だ嫌だ!」

まさに地獄絵図という状況。抵抗する露店商人とそれを無理やり引っ張って行こうとする商人組合員。

結局、商人は多少粘ってはいたけれど、最終的に組合員に断末魔を上げながら連れて行かれた。

最後にこちらに笑みを見せた男性の顔を、その日僕は忘れられなかった。

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