巨人とトンネル

鮭さん

第1話

 そのトンネルは巨人がオナホとして使っているので、汚かった。汚いし時々巨人のペニスが襲ってくるので誰も使いたくなかった。危なかった。人は巨人の怒りを買いたくなかったので、そのトンネルを巨人に捧げることにした。人間は通らないように、通行禁止にした。


 ブオンブオンブオンブオン 


 巨人の自慰は激しいのでトンネルはすぐにぼろぼろになる。


 カンカンカン、カンカンカンカン


 その度人間は修理した。巨人の機嫌を損ねないようにがんばった。巨人も喜んでオナホを使っていた。


 ブオンブオンブオンブオンブオンブオンブオンブオン


 巨人は毎日気持ちよくオナニーしていた。


 一方その頃人類は、戦争をしていた。


 ドカンドガーン、ドカンドガーン!!


 軍事力はどんどん発達していった。ある日、鉄砲ができた。巨人はトンネルオナニーをしていた。ある日、爆弾ができた。巨人はトンネルオナニーをしていた。ある日、戦車ができた。巨人はトンネルオナニーをしていた。ある日、ミサイルが出来た。巨人はトンネルオナニーをしていた。


 そして人類は気づいてしまった。私たちはもう、巨人を恐れる必要など、ないのです。


 その日はすぐやってきた。巨人はいつものようにトンネルオナニーをしていた。


 ブオンブオンブオン、ブオンブオンブオン


 どくどくどく、ドピュッ!!


 巨人が気持ちよく果てたその時、


 ビュパーッ!!


 宙に浮いた精液を突き抜けやってきたのは、ミサイルだった。


 ドガーン!!


 巨人は訳がわからなかった。私にオナホを提供してくれた人間たちがなんでこんなことをするのだろう。メンテナンスまでしてくれたのに....。愛されてると思ってたのに...。


 ドーン!!


 巨人は倒れた。即死だった。


 ボボボボボーン!!


 ミサイルの爆発と共に巨人の精子は山々に降り注いだ。さつまいも畑にも降り注いだ.その年のさつまいもは例年より巨人の味がしたと言われている。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

巨人とトンネル 鮭さん @sakesan

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ

参加中のコンテスト・自主企画