第37話リアルタイムリアルフィールド
「めっちゃ燃えてる。ガソリンかな?」
「・・・・」
焼け落ちたスライムを観察する
「結構延焼してる」
「燃えやすいからじゃないですか?」
地面に頬を触れさせ、じっくりと観察する
「なたちゃんって一番この中だとまともだと思ってたんだけど」
「警戒心が無くなってきて一番凄い人になりましたね」
「陰口か!?」
「違います。凄い人って言ってます」
「・・・」
静かに燃えてるスライムを観察する
こいつポーションに使えるな
火炎ポーションでもいいし
「瓶は、、30個以上ある。余裕で拾える」
瓶を取り出し、燃えていないん乗っ取りスライムを掬おうとすると
「なにしてるんですか!?」
「乗っ取られるよ!」
ギルデちゃんとアルゴちゃんに両腕を掴まれ、体で止められる
「大丈夫大丈夫」
「ちからつよ!」
「なたちゃんって攻撃力特化だったね!そういえば!」
魔法使いのアルゴちゃんの腕力は貧弱だが
執行官のギルデちゃんの力も弱いのは予想外だった
「うぬぬぬ!!入れたぞーーー!!私の勝ちーーー!!」
「素手でスライム触ったよ」
「なんで乗っ取られて無いんですか?」
アルゴちゃんが奇怪な視線を向けながら距離を取ってくる
「離れないで」
「乗っ取られた瞬間、私の氷柱があなたの体を貫きます」
「怖い」
アルゴちゃんは私に右腕を向け続けながらそう言った
「説明するんだけど、このスライム今酸欠ぽいのよ」
「酸欠?」
ギルデちゃんが首を傾げながら、瓶の中にいるスライムを見ている
「嬉しいことに私達に酸素の概念は無い。だから洞窟で火を使っても息が出来る」
「でも魔物は出来ないと?」
「そう。多分だけどリアルタイムリアルフィールド機能だと思うんだよね」
「なんですか?それは」
「簡単に言うと、めっちゃリアルなシュミレーション」
私はこの技術について詳しいよ。だって大学の専攻なんだもん
「シュミレーションで作った世界に私達を送り込んでるって形なんだよね」
「はぇーー」
「それで私達はぶっちゃけシュミレーションの効果を受けてない」
「なたちゃん。解説は終わりです」
ズル!ズル!っと何がか這いずる音が聞こえる
「蛇じゃん。あんまり綺麗じゃない色だね」
「洞窟内にいる蛇って基本的に暗い色になりますから、白蛇がおかしいだけです」
少しずつ蛇の体が現れる
「デッカ」
全長は3メートルを優に超えるであろう程の大きさの蛇が現れた
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