第27話白ウサギ
彼女に出会ったのは森の中だった
「キャアア!!」
「グギャ!」
突然茂みから青色の肌をしたゴブリンが出てくる
(青色!?)
視界が涙で隠れる。敵の攻撃が一切見えなくなってしまう
「グギャアァァァ!!!」
青色のゴブリンが悲鳴をあげる
「大丈夫ですか?」
「!」
涙を拭って初めて彼女を、なたを見た感想は
白ウサギだった
「?、大丈夫です?敵じゃないですよ」
「だ、大丈夫」
銀白であり、腰まである長い髪、そしてなによりも小さい
さっきのゴブリンとほぼ同等の大きさだ
うさ耳こそ生えていないが、本当にウサギに見える
「・・・聞いてもらえます?」
「なにをです?」
ーーーーーーー
「3種族!?えぇ、、」
「なにか不味いことでも?」
なたが驚いた表情を見せる
「エ?どうやって?」
「??」
(どうしたんだろう?私も混乱してきた)
「・・・・」
なたは食い入るようにどこかを見ている
恐らくだが、フレンドチャットの画面が視界の先にあるんだろう
「落ち着けって帰って来た、、」
「何もチャットしてないのにですか?」
(なたが焦ることをフレンドさんは分かってるんですね。いい信頼ですこと)
気分が憂鬱になってくる。なたには分かってくれる人がいるのに
私にはいない。しかも浮気されていた。そんな気持ちで憂鬱になってくる
「聞き忘れてたんですけど。名前を教えて貰えます?」
「私の名前?、、、アルゴ」
「アルゴ?」
「うん。アルゴ」
なたは何故そんな名前なんだ?っと疑問そうな表情でこちらを見ている
「あ、私の名前は」
「なたでしょ」
頭の上に表示されている名前を読む
「危ない!!」
「なんで名前を知ってるんですか?」
なたは右手に持った鉈を私の首元に当ててくる
思ったよりも鉈が長い
「頭の上に表示されてるじゃない!!鉈を置け!」
「・・・・ア!そうだった!」
なたが鉈を置く
その瞬間、紫色の何かが近づいてくるのが見えた
「なた!」
なたの右腕を握り、引っ張る
「危ないですね」
なたが座っていた場所に紫色の剣が刺さる
「・・・デスナイトですわね。ここら辺で出るとは聞いていましたが」
デスナイト、首無し騎士とも呼ばれ。その名の通り体は騎士の甲冑に包まれており
首が無い
「戦闘だ」
なたが鉈を強く握り、前へと突き出す
戦闘が始まりました
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