第24話リサイクルの精神

「レベルは?」


「56」


「スキルは何個入手した?」


「4個」


「・・・・」


狩りを始めてから数時間、レベルがグングン上がり


56レベルになっていた




「・・・」


ジルは顎を触りながら考えている


数時間一緒にいてきづいたのだが、ジルは思考速度が凄まじい


数百体の魔物に襲われてるのに、ほぼ最速最短で敵を滅していたし


後ろにいた私が一切攻撃を食らわないようにもしていた


イレギュラーの対応も相当速かった




そのジルが


今、私の為に


数分も考えている


「・・・」


「なんだ?」


ジルの腕に引っ付き


力を込め




「テヤー!」


「・・・」


ジルの体が浮く。一本背負いだ


「おい。なた」


ジルは急に投げられたのにも関わらず


両足を地面に付け、背を一切付けなかった




「体幹すっご!」


「・・・好奇心で投げたか?」


「うん」


別の理由もあったが、、それでもいいや




「やめて貰える?」


「ヤ」


「・・・」


ジルが片足をあげた


「一回だけお前を蹴る」


「!!」


メッシャァ!!っと防御の為に出した両腕が嫌な音を立てる




「視界が赤い!」


「次やったらお前の命は無くなるからな。やるとしても言ってからやれよ」


「ごめん!」


逆らったらダメだわ。防御の上から貫通する




薬草をもしゃもしゃと食べながらジルと今後のことについて説明される


「俺はもっと奥地の強い敵がいる所に行くんだが」


「私はクエストをすればいいんだね。人脈増やしたり」


「・・・言ってないのに分かるのか」


ジルが少し驚いた表情をする




「私の特技の一つですから。あとジルは思考回路が私にとって分かりやすい」


「ふーーん、、若干怖いな」


「長年付き添った相棒と思っていいよ!」


「じゃ」


ジルが立ち上がり、どこへと歩き出す




「別れの言葉は無し!?」


「いるか?」


「また最果てで」


右腕をあげ、手を振るう


「最果てでまた会おう」


ジルは手を振り返してくれる。やっぱり優しい




「さて、、仕事をしますか」


ジルに頼まれてるからね。やりますか


人脈を広げ、レアアイテムを集め、NPCとの交流もしながら


私の利益も得よう




「何人の人が、、いや何百人の人を食べれるかなぁ」


私の信条その1!食い物にしていい人間としてはいけない人間は分けろ!


私が食い物にするのは!強者だ!強者は食っても食ってもまた生えてくる!


弱者はダメだ!また生えてこない!




「リサイクルの精神が大事」


街へと走り出す。この場所と街は相当遠い


「頭の中でも整理しようかな?」


思考と計画を整理しようと思っていたその時


「キャアアア!!」


叫び声が聞こえた

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