第23話秘密多き男

「美味い!」


「次これを喰え」


「なにこれ?」


「天桃」


「天桃?」


ジルに渡され続けられる食べ物、果物を食べ続ける


一個目はみかん。二個目はリンゴ、今食べたのが柿


で現在渡されたのが桃




「食べるけど、これ食べる意味ってあるの?」


「俺が今狩場にしてる場所の強敵がな。落ちた下級天使って名前なんだよ」


「はぁ、、」


狩場の話し始めたんだけど


「そいつがたまーーに果物を落とすんだよ」


「フーン。天界の果物なのかな?」


シャクシャクと桃を食べる。甘い




「食べたら一度だけステータスが上昇する。そして甘いと感じたなら」


「!!」


「運が上昇する」


「び、びっくりした、、、死ぬのかと思ったよ」


運が上昇するだけか、、運!?




なたは急いでステータス画面を開くが


「0」


「お前の職業は運は絶対に上がらんぞ。諦めろ」


「はぁーーーー、、、悲し」


「なに寝転んでんだ。まだお前に渡す物があるんだよ」


地面に突っ伏した私の腕をジルは掴み、持ち上げてくる


結構力持ち




「はい。スキルブック」


「スキルブック?」


「スキルブックも知らないのかよ。スキルブックはスキルを入手できる本だ」


「ほーえーー、、高そう」


本を開くと【疾走】を入手したと表示される




「次これな」


「はい」


また本を開く。スキル【切り抜け】を入手したと表示される


「値段は二つ合わせて五千ぐらいじゃないかな?」


「ゴ!」


変な声が出てしまう




「基本的に魔物ドロップだからな。しかもその二つは相当有用だしな」


「・・・・効果を教えて貰っても?」


「㏋が満タンの場合に発動するパッシブスキル。素早さが倍になる」


「・・・・」


開いた口が塞がらない。満タン時のみとは言え、スピードが倍が破格だ




「切り抜けは単純。敵を斬った時に発動できる。斬った敵の後ろに瞬間移動できる」


「クールタイムは?」


「20秒。狩りの時に非常に役立つ」


「・・・・・・・もしかしてだけど、、私を狩りに連れて行こうとしてる?」


ジルに腕をガッチリと掴まれる


そしてジルはニヤッと笑い




「ご名答。ここではお前のレベルは低い。だから基準値まで無理矢理あげる。固有スキルも手に入るかもね」


「ちょ!」


ジルに体を抱っこされる


お姫様抱っこだ!!






ジルについて分かってないことは結構ある


まず一つ目は種族だ。能力値がカスの種族とデュラハンは分かっているのだが


もう一つの話が一切出てこない




次の二つ目、ジルのレベルだ


一切喋らん。聞いても「言いたくない」で答えてくれない




三つ目、ジルの職業だ


恐らくは聖騎士なのだが、、嘘の匂いがする


あのジルがよ。ジルが聖騎士って、、合っていないだろ




四つ目、これが最重要


ジルの性格だ。マジで分からん無い


最初に印象付けてた印象と全くの別


レベル上げ中毒者だと思ってたんだけど、色々と依頼やってるし


ゲームの知識も集めてる様子だし。私と一緒にいるのもおかしい




「なんだ?人の顔を訝しんで」


「ジルのことを考えてた」


「俺の秘密についてか?」


ジルは目の前にいる敵をバッサバッサとなぎ倒していく


私と同時期に始めたんだよね?明らかに強さがおかしいよ?




「俺の目標的な物の為に話すことは出来ん」


「・・・ジルの目標ってなに?最強?」


「世界一、、果ての王座に座る」


「果ての王座?」


「プロで世界一位取るってこと」


「へぇーーー、、、、、プロ!?」


驚きで声が出る。このゲーム競技シーンあったんだ!!

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