第19話殺意を胸に

「・・・」


「食料がのこのこ帰って来たのか」


「私が落とした金はどこだ?」


魔女に問う




「知らないね」


「・・・」


鉈を取り出し、右手で鉈を握る


「命を貰う」


《スキル、殺人を発動しました。一定時間ステータスが大幅に上昇します》


脳内で機械的な声が響く


《感情増加は許可済みです。感情一定操作の規約にサインしています》




「はぁーーーーーーーーー」


《殺意が増加します。眼中に映る敵を殺害して下さい》


「コンプラは大丈夫なのかね、、まあ餓鬼はこのゲーム出来ないか」


お口が悪くなる。喋ったら暴言が出てきそうだ


だからある人の真似をする




「下品な顔だね」


「べーーーー」


口を開け、舌を出す


これで喋れない。暴言も吐かない


暴言を吐いたら、気性が抑えれなくなる


ネガティブな言葉を言ってらネガティブになるのと一緒で




「・・・・ッフ!」


最初に動いたのは魔女だ


「べーー」


なたは地面に煙玉を投げつける


周り、洞窟内は煙に包まれる。そしてなたの姿が一瞬にして消える




「・・・」


魔女は周囲を見回しながら、ツタを伸ばしていく


ツタをなたが触れば場所は分かる。なたもそれを理解しているのか


ツタには一切攻撃せずに潜伏を続けている




静かな時間が続く


少しずつ煙は薄くなっていき、ツタはドンドンと洞窟内を占領していく


「・・・」


「・・・」


両者とも言葉は発しない。声で場所がバレることを危惧しているみたいだ




このまま静かな時が続くと思われたが、殺意を抑えきれない者がいた


「ハロー!」


「ヌ!?」


「我慢できなくなっちゃった!!」


なたは鉈を振り下ろし、魔女の周りにあったツタを切り刻む




「麻痺ポーションーーーーーー!!」


「!」


魔女に瓶が直撃する


「グ!毒ポーションじゃあないか!」


「命を貰うよ」


鉈を振り下ろす






「金大量!!」


魔女の亡骸が光になり消えていく


殺意は消えている


「奇襲でワンパンは楽しいなぁ、、はぁーーー至高の喜び」


魔女が落としたドロップ品を漁る




奇襲の条件は相手が攻撃を認識しないこと


毒ポーションを投げた時、魔女は思ったはずだ


長期戦はダメだと。その瞬間に私は攻撃した


毒ポーション投げたのに長期戦しないとは魔女も予想外だったはず


だから奇襲が成功した


そしてワンパンした




「魔女の杖、、魔力が大幅に上昇する」


大幅、、このゲームは大幅と言う言葉がよく出てくる


大幅は大幅なのだが、大幅と別の大幅でステータスの上昇量が異なる


例えば私のスキル【殺人】は大体ステータスが2倍になる


そしてこの杖は、1.5倍だ。魔力だけな




なんか差がある。しかも装備しないと分からない


「魔女の秘薬、、飲み薬で飲んだら2秒後に体力全快か、、強い」


ドロップアイテムはそれだけだった


少ないかった。金は貰えたけど元々のゴールドから40ゴールド増えたぐらいだ




「・・・一旦次の街に行ってリスポーン地点を変えるか」


洞窟から出る。そして街へと足を進める










「ア˝?魔女死んでるじゃん、、リスポーンは何時間だっけな?」

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