第16話食べ物は大事にしないと
「聞いてくれよギルデちゃん」
「なんでしょうか?」
「最近食べてるご飯が不味いんだよ」
「そうですか」
「ほぼほぼ野菜なんだよ。肉を食べたいよ。私は肉食系女子なんだよ!?」
ゲーム内、カフェの中で椅子に座りながら、ギルデちゃんと話している
「そうですか」
「最近反応薄くない?」
「その話し、10回目なので。2日で10回同じ話は流石に」
「あれ?そうだっけ?栄養不足で脳みそが腐ってるみたい」
「・・・・なたちゃん」
ギルデがこちらに目を合わせてくる
なんだろう?告白かな?
「あなた最近疲れてますよ」
「え?ゲームしかしてないから疲れるもクソも」
「ゲームはゲームでも単純作業でしょう。ずーーーっとスライムやらを狩ってるだけで」
「・・・・」
確かに!!
「別の街に行ってくる!」
「え?」
ギルデちゃんが驚いた表情になる
「どっち方向の街に?」
「あっち」
ジルがいると思われる方向を指さす
別にジルに会いたいと言う訳では無い
ジルがいるということはレベルが上げやすいと言うことだ
「ジルさんがいる方向ですね」
「イエース」
「なたちゃんって今どのぐらいのレベルでしたっけ?」
「23」
「ここら辺では高いですね」
ギルデちゃんは事情聴取の様に、私に何度も質問を投げかけてくる
Q、ジルさんと会ったら何をしますか?
A、特に何もしないよ。いつも通り接するよ
Q、ジルさんが襲われていたら助けますか?
A、状況に寄る
こんな感じでジルをすっごく警戒した質問が多かった
「じゃあ行ってくるから」
「行ったらダメって言ったらどうします?」
「そんな権限は無いでしょうと、私は返すね」
ギルデちゃんは初心者だ
でも正義感が強く。仕事をしっかりとやっているタイプの人間
そして優秀だ
「・・・」
だから悲しくなる。私とは違うんだなって
私が苦しんでいる時には手を伸ばしてくれる優しがあり
私が困っている時には助けてくれるだろう
だから苦手で悲しくなる。私は自分の為ならその優しさを利用してしまう
「バイバーイ」
急いで離れないと。私が彼女を食い物にする前に
仲間を作るとするならジルみたいに私に食われない者にしないと
今は若干齧ってるけどね
天野なたは歩き出した。自身の心という名の道に従って
「助けてくれーー!!どなたか!」
「ケッケッケ!!」
そんな風にカッコつけたのもつかの間、なたは変な魔女に追われていた
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