第12話魔物にPKは適用されない
「・・・」
「粛清しにきました」
「あと数十分待って貰っても?」
「許可出来ません。では」
ジルとギルデが向き合っている
「いい経験値スポットだったんだがな」
「罪状。PK罪。罪、死刑」
「殺人で一発死刑か。世知辛い世界だよ」
ギルデは剣を抜く。臨戦態勢だ
「なた。出るなら早く出てこい」
「え?」
「いやーーバレちゃいましたか」
茂みから体を出す
「こっそり着いて来てたんですか?」
「ごめんよ。ギルデちゃん」
両手を合わせ、ギルデに謝罪する
「邪魔をしに?」
「イエス。私のせいだからね。それぐらいはしないと」
「・・・」
静かに、ゆっくりとジルが離れていく
ギルデちゃんの視線が私に釘付けになっている間に
「ギルデ!逃げようとしてるぞ!」
「え?」
ギルデちゃんが振り返ってしまい
ジルが離れていっていることがバレてしまう
「上官か?」
「ギルデのか?それならイエスだ。執行官フェンリだ」
名乗った男の身長は非常に高く
2メートル前後ありそうだ
服装はギルデちゃんの男版と言った感じだ
「無駄話は要らん。正義を執行するのみだ」
「はい!」
「・・・」
ジルがこちらに視線を向けてくる
何かするのか?てきな視線だ
なんかする為に来たんだよね
「動かないで下さい!!動いたらこれ投げますよ!」
私の右手にはポーションが握られている
「麻痺ポか、、市販の奴なら耐えれるが」
「恐らく自作ですね」
「自作は効力が分からないな」
執行官の動きが止まる。流石に警戒するか
「ジル!逃げて!」
「・・・俺ってさ、今魔物扱いなんだよね」
「ジル!?」
ジルが何かを話し始める。早く逃げてくれないかな?
「魔物が人間倒したとしても、PKにはならないよな」
「待て!お前魔物なのか!?」
「イエス。見せましょうか?」
ギュッと目を閉じる。光は眩しいからね
「え?」
光を避ける為に目を閉じていた
一瞬だけだが、目を閉じていた。そして目を開いたら
「・・・ギルデ、引け。こいつはヤバい」
「は、はい!」
執行官の腹をジルが貫いていた
「えぇ!?なにしてるんだよ!!」
ジルの元に駆け寄り、ドロップキックする
「大丈夫ですか!?」
「なんで俺蹴られたんだよ」
執行官の傷を確認する。冷静に考えたら傷は確認しなくて良かったな
「ポーション掛けます」
「冷たい!」
「我慢してください。ゲームオーバーになりますよ」
「ギルデもう逃げたのか?いや撤退か、、、転移石でも使ったか?」
周りを確認する。ギルデちゃんはもういない
絶対に援軍が来る。私も早めに離れてないと事情聴取されちゃうよ
「動くな。こいつを殺すぞ」
「えぇ!?」
私を拘束し、人質にしてくる。首元には冷たい金属が当たっている
「もっかい超スピード出してやろうか?」
「クールタイム中だろ。あの速度を出すスキルは」
「少し違うんだよね」
ジルが一瞬にして目の前に現れる
そして私ごと執行官を蹴り飛ばした
「ジル!なんで私ごと蹴った!!」
「スピードが制御出来なかった」
「素であのスピードか」
耳元で執行官が喋っている。ダメージはあまり無いみたいだ
後でポーション返してくれないかな?結構高かったんだよね
恩を仇で返されてるし
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