第11話恩は仇で返すのは私のプライドが許さない

「使っていいか?」


「待って、絶対に高く売れる」


動揺が隠せない。多分目が$になってるよ


明らかなる貴重品。初心者の私でも分かる




「もう使う。お前に恨まれてもいい!!」


「ちょ!」


ジルの体が光に包まれる


そして光が無くなると




「・・・なんも変わってない!」


デュラハンって名前だから頭が無くなると思っていたが


無くなってない


いつもの頭だ




「ふむ、、名持ちを引いたみたいだ」


「名持ち?」


「貪欲なる〇〇とかがあるだろ。それの貪欲の部分」


「ああーーー」


「擬態するデュラハンって言うのになったな。多分だが」


ジルの体がまた光に包まれる


結構光は眩しい為、目にダメージを負う




「目が痛い、、」


「頭が無くなってるな。でも視界は普通だ」


「わあ!ほんとに頭無くなってる!」


ジルの頭があった場所に手を伸ばす




「当たり判定は無いみたいだな」


「その代わりなんか火?紫の火みたいのが出てるよ。首の切れ目から」


さわさわっと火を触る。少し暖かい


「・・・なんか触られてる感触はあるな。よく分からないな」


「ほえーー」


ビッシャン!!


落雷が近くに落ちる




「・・・さっきPKした奴か?」


「確かに。奪ったスキルって雷系だったもんね」


憶測でしかないけど、、可能性は高いよね


空飛んでたから私達より高レベルであることは確定だし




「レベル上がったよな。なんのスキルを入手した?」


「あ!確認してなかった」


ステータス画面を開く


「6レべになってる!」


「スキルは?」




一つだけスキルが増えていた


「スキル、アイテム収集」


「アイテム収集?」




【アイテム収集】


近くにあるアイテムを自動で回収します


ドロップ品は自分が倒した時のみ自動で回収します




「便利だけど今要らんな。これは流石に勝てん。逃げるぞ」


「了解」


「光るぞ。ッフ!」


ジルの頭が戻る。デュラハンって首が無いだけで特に何も無いのかな?




「一旦街に戻っておきな。俺は魔物になったから戻れん」


「え˝?」


「じゃ」


ジルが石?を私に投げつけてくる


それに当たった瞬間、街にいた




「・・・フゥーーー」


衝撃が大きすぎる


「あれ?また死んじゃいました?」


「ギルデちゃん!!」


ギルデちゃんの腕に引っ付く


ギルデちゃんって身長高いんだよな




「不味いことになったんだよ!」


「どうしたんですか?ゴールドが尽きましたか?」


「違う!ちょっとこっち来て!街中で話せない!」


街の路地裏にギルデちゃんを連れ込む




「ジルがちょっと大変なことになってるんだ」


「耳元で囁かないで下さい。こしょばいです」


ギルデちゃんは少し私から離れる


そしてさっきあったことを簡潔にギルデちゃんに伝える




「私に言ったのは間違いでしたね」


「え?」


「私の仕事的に、、その、、、処罰しないといけなくて」


「・・・確かに!」


警察に犯罪しちゃったって相談しているようなものだ




「ジルって今どのぐらいのレベルだっけ?」


「分かんない。10レべだったけど、強い敵倒したからさ」


「・・・10レベルだったら範囲内ですね。10レベル以下だったら動かなかったんですが」


「え?」


ギルデはどこかに連絡している




「恨まないで下さいね。これも仕事なので」


「仲間に通報しちゃった感じ?」


「そうですね」


「・・・・ジルに会ったら謝っておこう」


甚大なミスを犯しちゃったけど、、謝ったら許してもらえるかな?




「それでは。なたちゃんは直接的な関係はないみたいなので」


「バイバーイ」


ギルデちゃんがその場から離れていく


ジルを探すのかな?




「・・・切り替えよう!ジルを助ける為に!」


恩を仇で返す訳にはいかない!


「物が必要だ」


商人が大量にいる場所へと足を進めた

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