鉱山空間操作

 スマホの通知音が鳴った。


 起動すると、ウインドウが表示されている。


 <採掘スキルの新機能【鉱山空間操作】が解放されました>


【鉱山空間操作】


 好きなように鉱山内の空間を拡張したり縮小したりできるなど、鉱山内を好きにいじることが出来る



 おお、これは便利すぎるな。


 じゃあ早速みんなの前で実践してみるか。


「天井高くするから見てて」


「え、何言ってんの……。いや、アティラなら……」


 サラは考えるのをやめたといったような表情をしていた。


 僕はスマホから新機能【鉱山空間操作】を起動させる。


 そして天井拡張モードにしてテキトーに数値を設定して決定を押してみた。


 すると……


「な、何これ……」


「ちょっと天井高すぎたなー」


 流石にやりすぎた。天井があまりに遠すぎてよく見えない。


 1万メートル超えになっていた。設定し直す。


 ……よし。


 30メートルに設定し直したら良い感じになった。10階建てのマンションは入るぐらいの高さだ。


「これで高さは良い感じだね」


 サラは呆れていたが、サラ以外全員は感心したような顔をしていた。


 さて、天井が高くなったことだし、これで何をやろうかな……


 そうだ!


「ルリネシアの村人たちから移住者を募ろう」


 僕がそう呟くと、ノアが感嘆した。


「す、素晴らしいですわ!!!流石はアティラ様、成すこと全ての次元が違いますわね!」


「そ、そうかな……」


 別にそんな事はないと思うな。


 ま、まあとりあえず村人を募るために鉱山を出る。


 そして村に入った瞬間、全員に土下座された。


 村人からは「アティラ様は魔王様を従えているんだぞ、まさに神のようであられる」とか「アティラ様とお会いできたのは、一生に一度の幸運です!」と聞こえてきたが、これらは一体誰が村人たちに吹き込んだんだ……


 まあそれはいいとして、要件を言おう。


「あなたたち村人の方々にお願いです。この度僕の鉱山が拡張できるようになったのですが、誰か移住できる方は挙手でお願いします」


 すると、一瞬にして村人全員から手が挙がった。


「あ、ありがとうございます!!!」


 まさか村人全員が移住してくれるとも思わず、かなりありがたい。


 まずは鉱山内に居住地づくりだね。



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