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 そして30分後。わたしは高校の教室に着いた。


「キャー! 梓沢陸くん!」


「はぁ~、今日もかっこいい!!」



 わ、女子のみんなに囲まれてる…。



 梓沢くんと目が合う。


 わたしはふぃっと避け、自分の席に座る。



 わたしの席は窓側の一番後ろ。


 梓沢くんの席は廊下側の一番前。


 遠いな。


 こんなにも遠い存在なのに、そんな梓沢くんと一晩過ごしたんだ。


 それだけで奇跡なのに、寂しいって思ってる。



「…またぼっちかぁ」



 もうきっと、関わることないんだろうな。



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