第34話 追放された男
「「馬鹿者!!」」
「何のことでしょうか!? オレが何かしましたか?」
将軍の秘蔵っ子として、
「お前の今までの手柄は、全部部下のものだったそうだな!?」
「誰が? そんなことを」
「死んだ
「彼女が死ぬわけありません!! ピンピンしてましたよ!」
「ほぉ……神女の寝所に行こうとして、返り討ちにあったことを認めるのだな?」
「それは、オレが悪いのではありません! オレは、目障りな部下を排除しただけです」
「結果我が国は、
「「お前を
皇帝の怒号が再び響いた。
「待ってください!! 彼らは何処に行ったのですか?」
「ふん! 良い勘だな」
「
「幼馴染と大山脈を越えると言っておったな。この国には、未練もないそうだ」
「大山脈越え?」
人の足では越えられぬと言われる、大陸を南北に横断する天を衝く大山脈地帯だ。
皇帝の執務室から出ると、
帝都では、母の実家に身を寄せていた父親の元には、皇帝の使者の方が早くついており、父親からは勘当を言い渡された。
だが奴らは、やったと言い切られた。
(なら、オレも行ってやる! あいつらに出来てオレに出来ないはずはない!!)
父親に最後の別れを言おうとしたが、父は世間体を気にして、
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