第10話 珂英(カイン)都へ行く
「やい!!
「
昨日は、
「婆様は年だ!! あいつに癒してもらわないと……」
「自分の方こそ、
「痛くねーよ!! こんなもん! 唾をつけときゃ治るさ」
彼は、自分のことを高貴な生まれだと誇りに思っていたので、こういう蛮族みたいな事を言う
「オレも、近い内に都へ行く。
それを聞いた珂英も、あることに閃いた。
「俺もいっしょに連れて行ってくれ」
頭一つ分大柄な
「俺も来将軍の下で働きたいんだ!!」
「ふん!! 軍隊への口利きぐらいなら、父上に頼んでやってもいいぞ」
珂英は、16歳にしては大柄で、態度も横柄なので帝都の軍隊など絶対に馴染めるはずがないと踏んだ
珂英は、三日後に帝都に出発するという
その背には、父の遺してくれた長刀『宗平』があった。
この時の珂英は、自分が軍隊で功績をあげ、一個小隊で魔族の巣をせん滅させ一躍、英雄扱いされるようになった
――――その後、
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