線路沿い
天川裕司
線路沿い
タイトル:線路沿い
電車の線路沿いの道を歩いていると、
誰かに追いかけられてるような気がした。
歩いてるのに走ってる?
追いかけられる?
よくわからない感覚で、それでも歩いて行く私。
すると、さっきからずっと
横を走ってる電車が気になり始める。
私「………」
ただビュンビュン走って、中に乗ってる人など
全くわからないのに、人の顔が気になる…
風が吹き、時間が過ぎる。
ついでに闇も過ぎて行ったのか…
風が吹いて落ち葉が飛んだ。
とにかく逃げたい気持ちでいっぱいになる。
なぜそうなるのかよくわからなかった。
空中に、空があるのに人が居る…?
夜。
うっとりするような空気の中、どこかホラーだ。
私の部屋には、先日、送られてきた人形がある。
仲の良い友達から送られた人形。
あいつが来てから変なのか。
何か家の中でも、
今感じてるようなこの気持ちが現れてくる。
とりあえずその人形は
ちゃんと棚に飾っておいた。
全体的に青いフランス人形。
パァン!!
急に音が鳴り、私は線路沿いを歩いていたのに
電車にはねられた…………………?
(警察と野次馬)
事故。
そこはトラックが入れるような道じゃない。
車が走れるような道でもない。
あのパァン!と言った音は一体。
後日。
私の男友達が、私の部屋を調べてくれた。
男「…この人形…」
早速、私がずっと気にしていたあの人形を
その男友達も気にしてくれた様子。
男友達から警察に証言された内容ーー
初めはよくわからなかったんですが、
あの人形が、
自分の方を何か見てるような気がしたんです。
で、少し近づいてみたら、あの人形が
目の前でみるみる崩れていきました。
警察「…え?どう言うことです」
分かりません。
ただ崩れていって、色が剥げ落ちていって、
青白かったあの人形が真っ白に。
そしてまっすぐ立っていたその人形の
背中の部分がだんだん丸くひね曲がっていって、
最後に、頭の頭頂部分から後頭部のあたりが
ぱかんと取れたんです。
警察は、全く理解できなかったらしい。
ただ道端で発見された私の遺体も、
その後頭部あたりが血まみれだったと言う。
そしてその男友達はそれから
私と同じようにして、
だんだん日常がわからなくなっていった。
私は今、1つだけ思い出した事がある。
あの夜道、線路沿いの道を歩いていた時…
あの電車の中に、あの人形の顔が多分あった事を。
動画はこちら(^^♪
https://www.youtube.com/watch?v=s4WYOZTOOGY
線路沿い 天川裕司 @tenkawayuji
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