多くの種族を統べ、広大な版図を誇った周華国。鬼族の王女、玉英が陥落する王城より落ち延びるところから、物語は始まる。台詞回し、字の文、描写ともに硬派かつ切れ味アリ。キャラも多彩。国勢に絡む要素は、数値、背景共にこれでもかというほどに具体的に記されている。戦記らしくなるまでが長めとの断りがあるが、むしろそこに至るまでの経過、描写も作品の魅力の一つ。1エピソード毎の文字数が多いので、腰を据えてじっくり楽しむにふさわしい作品です。