第7話

階段を降りて下に向うと、開けた場所の一角に人溜まりが出来ていた。



真依は専用のソファの所か。


その方が安全で良いな。




『天翔』の本拠地は廃倉庫だ。

一階の開けた場所が下っ端の溜まり場になっていて、

階段を上がった先の大部屋は、幹部メンバーの部屋になっている。


主に真依が休む場所もニ階になっているが、下っ端の奴等と遊ぶことも多い為、下の階段横にも長ソファを設置してある。



そんで『天翔』は、創立ニ年の暴走族で。

構成員が50人と言う小規模の集団だ。



まぁ、もともと族を作りたくて集まったわけじゃねぇしな。




「おーい、秋良ー! 大体撮り終わったってー!」




階段を降りている途中で、先に合流した凜人が状況を教えてくれた。




「なら、最後に真依を映してやってくれ」



「だってさ。」




すると周りの男たちが、ぎゃあぎゃあと騒がしくなる。



─ったく、何で騒いでんだよ。


大方、カメラマンをやりたいとでも言いあってんのか?

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