第4話

「あのね!じこしょうかいするの!」



「自己紹介ね、良いよ。カメラは回ってるかなー?」



「うん!」




真依は楽しそうにカメラを構えると、俺はさりげなく後ろに付いて、録画が出来ていることを確認した。




「大丈夫だ。」



「じゃぁ、自己紹介するね。


天翔副総長、泉野いずみの 凜人りんとです。

高校生二年生で、真依ちゃんが大好き! よろしくね!」



「えへへ。わたしもリンちゃんすきっ!」



「ありがとう。嬉しいなー!」



「─おい、俺の妹を口説いてんじゃねぇよ。殺すぞ」



「アハッ! もう目で殺しにかかってきてんじゃん!」




そんな会話から俺が凜人に手刀を入れると、凜人は軽やかにそれを受け止めた。


そんな攻防がしばし繰り広げられ、その早さは段々と上がっていった。




「あー!ケンカはめっなんだよ!」



「大丈夫だよ、真依ちゃん。

これは喧嘩じゃなくて、じゃいだから」



「そうだな、戯れ合いだ。」




凜人は一見、爽やかなイケメンのなりと、王子様みたいなオーラに振る舞いをしているが、


その実、中身は魔王のように喧嘩が強く、女好きな面がある。

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