第11話

「今度こそは、絶対にバズりたいですっ!」


 リサの姿はというと、スクール水着だ。キャップを肩紐のところに止めている。髪はポニーテールに結んでおり、スポーティーな爽やかさがある。


「うんうん。これならセーフだね。やっぱり、爽やかさが無いとだからね」


 そう言うのは、同じくスクール水着を着たマナだ。マナも同じ格好をしているのは謎だけれども。

 リサと同じくキャップを肩紐へ着けている。全く同じ格好をしているからか、二人のスタイルの差が際立つ。


 片方はモデルのような体系のリサ。柔らかな膨らみが二つポヨンと上半身に乗っており、渓谷のようにすとんと細くなっている。スクール水着のせいでボディラインがくっきりと表されており、下半身へ向けて徐々に細くなっているのが分かる。

 女性らしいくびれが分かるとともに、そこから伸びる長い脚はすべすべしており、抱き枕にしたい気もする。抱くというよりも、挟まれたいかも……。



 リサはマナの方へと向きを変えると、お尻の方が視界に飛び込んで来る。胸と同じくらいの柔らかさに感じられるお尻。ぴっちりしたスクール水着に守られているが、よくよく考えると全然守られていない。

 この前の動画のパンツの方が、まだ守られていたんじゃないかな。前も後ろも、上も下も全部形が見えているって、これがセーつなのかと疑いたくなる……。



 一方でマナはというと幼児体型だ。ぱっと見では、出るところは出ていない。上半身も下半身もすとんと、平らな板に見える。

 それでも、整った顔にポニーテールをしていている姿は、可愛いと思う。

 こんな可愛い幼女は中々いない。普段は見えない鎖骨が見えてしまうのには、何だか背徳感を感じてしまう。


 鎖骨から目を滑らせて身体を追う。見る気は無くても、カメラ係である僕はしっかり動画を撮らなければならない。部位をズームアップにして、ゆっくりと部位ごとに撮らなくてはいけないのだ。



 カメラを動かして胸元へと降りてくると、ぱっと見ではわからなかったが膨らみがあるように見えた。ツルンタンとしているように見えたのだが、これはAカップでは無いだろう。おそらく、Bカップなのかな。成長期に入ったばかりのような服らみがある。



「そんなに胸ぱっかり撮らないでよっ! リサさんと比較されたら適わないからっ!」


 僕は演者のリクエスト通りに動かないといけないらしいのでカメラを動かす。一定層には需要はあると思うんだけれども、しょうがない。

 胸だけを撮っているわけにもいかないので、カメラを動かして下半身へと移る。胴から伸びる四肢は、リサと比べると細く華奢な印象がある。

 こちらの脚は、二つまとめて抱き枕にしたい感じだ。それがきっと気持ち良さそう。

 そんな二本の脚を抱いてしまったら、顔の前にあるのは……。



「今度はどこばっかり撮ってるのよっ!! リサさんよりも撮るの長くない?! 私は比較対象になるだけなの! そんなに撮られたら恥ずかしいんだからっ!」

「あぁ……。ごめんごめん」


 一旦カメラから視線を外してマナの方を見ると、恥ずかしそうにしている顔がそこにあった。


「一応、処理したんだけどね……。もし、なんか映ってたら、また動画削除になっちゃうんだから……」

「ご、ごめん、気を付けるよ。あとで一緒にチェックしよ?」


「う、うぅー……。それもそれで恥ずかしい……」


 僕からの提案に、マナはさらに顔を赤らめていた。頭から煙が出てきそうな、沸騰した顔をしていた。


「まぁまぁ、マナさん。落ち着いてくださいよ。万が一が無いよに、今私がチェックしちゃいますから」


 リサはそういうと、少しかがんでマナの股に顔を近づけた。「ふむふむ」と言いながら、どんどん顔を近づけていく。


「い、いやーーーーーっ!! ばかばかばかばかーーーっ!!」


 その光景を目を見開いて凝視する僕と、なんで拒否されているのかを理解できずにいるリサ。リサはかがんだまま、こちらを振り返ると、首を捻って瞬きを繰り返していた。



「まぁ、リサさん。大事な部分チェックは後でしましょう」

「そうですね! それにしても、今回はマナさんも協力してくれるんですね! 頼もしいです!」


 リサは嬉しそうに手を合わせている。仕草の一つ一つが可愛く感じる。

 マナもマナで、今日は女の子らしくて可愛いかもしれない。


「う、うん……。恭介がリサさんばかりを撮ることになっちゃうから、私のことも撮らせようと思ってさ……。けど、思ったよりも恥ずかしいね……」


 ずっとモジモジしているマナ。いきなり父性が芽生えたのかと勘違いするくらい、今すぐにでも抱きしめてあげたくなっちゃうかも……。


 今日は、プールサイドで二人の動画を撮るのだ。

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