第2章:闇夜の追跡

第2章①:ミッションの始まり

 その日、VelforiaのVIPルームに、チームBE-COOLのメンバーが集まっていた。

 クインシーはカクテルのグラスを手ににやりと笑った。


 「よーし、二人とも聞いてくれ。今夜、とんでもないスクープを手に入れたぜ?」


 ハロルドの表情は明らかに苛立っていた。


 「あの『秘密の密輸組織』のことか?結局、コンビニの裏でレアカードを交換していただけだったやつ。あと『犯罪組織の武器輸送』とか言ってたやつ?あれも素人映画の小道具を運んでただけだったよな」


 彼はこめかみを揉みながら、クインシーの空振りに付き合わされた珍事件の数々を思い返していた。


 「三日三晩も雨の中、猫カフェを見張ったことを覚えてるか?麻薬取引が行われてるとか言ってたあそこだ。ただのマタタビだったんだよ、クインシー。マタタビって知ってるか?」


 クインシーは軽くグラスを傾け、無邪気な表情で答えた。

 「いやいや、今回は確実だって。港の倉庫街で、大物の違法取引が行われるんだ」


 トリアはソファの端に座り、不安そうな表情を浮かべながら小声で言った。

 「でも私たち、ただの素人だよ? それって本当に大丈夫かな?」


---


 場所は変わり、チームNexusネクサスの本拠地。

 メンバーたちはミーティングをしていた。

 彼らの表情は引き締まっている。


 ロイはカウンターに寄りかかり、ウィスキーのグラスを見つめながら静かに言った。

 「ユージーン、情報は確かか?」


 ユージーンはタブレットを操作しながら、優雅に答えた。

 「ああ、間違いない。裏社会ネットワークから得た確かな情報だ」


 ニコラスは窓際に立ち、外の夜景を眺めながら冷静に尋ねた。

 「相手の戦力は?」


 ユージーンはタブレットの画面をスクロールしながら答えた。

 「20人程度、ほとんどは下っ端。ただし幹部クラスも2〜3人いるようだ」


 ロイは眼光鋭く、決意を込めてグラスを飲み干した。


 「行くぞ。チームNexus、出動だ」


 三人は無言で頷き、それぞれの装備を確認する。作戦室に緊張感が漂う。


 「気をつけろ。相手は犯罪組織だ。油断するな」


 ロイは最後にもう一度、仲間たちに念を押した。

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