第1章⑨:クインシーの正体
深夜、クインシーは再び地下研究室に一人で戻っていた。
彼の表情からは、先ほどの陽気さが消え失せていた。
「報告だ」
クインシーが通信機を通して喋りかける。
その相手は、シャドウベインの連絡員だった。
「予定通り、標的ハロルドとの接触に成功した」
通信機の向こうから声が響く。
「分かった。計画通り進めろ。報告を怠るな」
「了解」
クインシーの目に冷たい光が宿る。
通信が切れた後、クインシーは内心で冷笑しながら独りごちた。
「思ったよりスムーズにいったな。ここまでは順調」
クインシーの瞳が光る。
「懐に入ってしまえば、後はもうこっちのものさ」
全てはクインシーの筋書き通りに進んでいた。
華やかなナイトクラブの地下で、巨悪犯罪組織シャドウベインの陰謀が、静かに動き出していた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます