第2話

バス停について暫くすると、定刻通りにバスは来た。





ぞろぞろとバスから人が降りてくる。








「あっ、」



来た。あの男の子が―…。



私に気付くとニコッと笑って近付いてきた。





「キミ、いつも会うけど…今日居なかったね。少し気になってて…今日は居ないなって、あっ、その変な意味じゃないんだ、えっと―…、犬可愛いね。」




「今日、ちょっと朝遅くなっちゃって…。」




「こんにちはワンコちゃん、お散歩楽しんでるか?」



男の子は万次郎を撫でながら笑ってた。


そして、





「その、名前聞いてもいいかなっ、」



「琉咲…万次郎。」



「……………ブハッ!」



「……っ、」


吹き出された。



「この子じゃなくて、キミの名前が知りたいんだ。」






男の子は私とは全然タイプが違う。



少し茶色く染めてある髪の毛が、フサフサしてて縁の細いメガネをかけて少しだけ着崩した制服。

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