第5話

それを見ていた女子生徒が数人またやって来た。



さっきの子達の様に海人くんに連絡先を聞いた。



私はお弁当を必死に食べながらも、意識はそちら側に集中していた。






「ごめんね。俺携帯持ってねぇから。」



「えっ、」


「何でっ。」




海人くんの明らかな嘘に、女の子達は呆然と立ち尽くしていた。



「ほら、早く席着かないと昼休み終わるよ。」



女の子達にそう言うと、そっぽを向いた。

言い方は冷たくなかった。

至って普通に、平然とそう言ったのだ。






女の子達は肩を落として教室を出て行った。

どこのクラスから来たんだろ…。




そそくさとお弁当をしまっていると、約束通りと言わんばかりに立ち上がって、さっきの男の子たちの所へ行った。



男の子達は はしゃいでいた。

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