第3話

みんなの視線を集めながら、三年生の教室を出た。



廊下を歩き階段を上り私の教室が近付く。






足音が、




コツコツ─…コツコツ─…



コツコツ─…コツコツ─…



ずっと二人分。



「海人くん、何してるの。」



「お弁当食べるんでしょ。」



「だからってその…どうして付いて来てるのかなって。」



「そんなの、心配だから。」



平気な顔でそう笑って見せた。





海人くん何か昔より性格まるくなったのかな。

優しいのは変わらないけど、こんな感じだったかなって思った。



「え、ヤバっ王子。何で?!」



「ねぇ、ちょっと王子来てるよ!」




周りから聞こえるそんな声も海人くんは気にしていない様子。



きっともう、慣れてるんだろうね。

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