第2話
電車を降りて30分くらいバスを待って、バスを降りてそれからまた歩く…。
やっと着いた所は大きな家だった。
「おばあちゃん家、大きいね。
美海ちゃんは私の大親友でお金持ち。
美海ちゃん家よりは小さいけれど、私が思っていたより大きな家で少しびっくりした。
「ただいま。」
お母さんが玄関を開けると、奥からおばあちゃんが顔を覗かせた。
「おかえりなさい。あぁ、きらりちゃんも久しぶり。大きくなったね。」
「おばあちゃん、こんにちは。」
「あ、きらり!お母さん!」
おばあちゃんの後にお姉ちゃんもひょっこり出てきた。
お姉ちゃんは小学3年生。
名前は
大きな目に腰くらいまである長い髪の毛で、クルンクルンしている。
クルンクルンしているって言ったら「これはゆるふわって言うんだよ。」と、怒られたことがあった。
大好きなお姉ちゃんに憧れて、お店で私も同じ髪の毛にしてもらった。…お姉ちゃんのは元々のクルンク…、ゆるふわだって。
いつもは夏休みにおばあちゃんがこっちに遊びに来てたんだけど、病気とかして来られなくなっちゃったから今年は私達が泊まりに来ることになった。
「帰ってきたんだって?」
しばらくして、知らない女の人の声がしたかと思うと、もう家の中に入ってきていた。
「やーだー!久しぶりね、
お母さんが"琉咲"と呼んだ女の人はこの田舎には絶対的に似合わないくらい派手だった。
茶色の髪の毛にキラキラした爪。
腕にも可愛くてキレイなブレスレットがたくさんはめてあって、ネックレスも輝いている。
「んまぁ!この子は夏乃?大きくなっちゃって。可愛い。女の子羨ましいっ!この子は…きらり?」
「初めまして。きらりです…。」
「きゃーっ、きらり。おばちゃん初めましてじゃないのよ。赤ちゃんの頃に会ったことあるの!けど、きらりが初めましてって言うなら初めましてで良いーーーっ!」
めちゃくちゃテンションが高い…。
「おばさん、お久しぶりです。」
「なっつのー!ね、大きくなって早くうちのばか息子と結婚して!」
「海人、元気してた?」
お姉ちゃんがそう言っておばさんの後ろに視線を向けたので、私も向ければそこには不貞腐れた男の子がいた。
おばさんのテンションの高さに圧倒されて、そこに男の子がいることに全然気付かなかった。
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