第3話

海人かいとと呼ばれた男の子は、一瞬私の方を見て「フンっ」てした。絶対した。感じ悪っ。



「夏乃は知ってると思うけど、きらりは初めてよね。紹介するね、息子の琉咲海人りゅうさきかいとです!」



ニコニコしながらおばさんは男の子の頭を無理やり下げさせた。




「小3だから、夏乃のと同じ年よ。」



「夏川きらりです…よろしくね。」





ニコッとしたけれど、私のことはあまり気に入らないみたい。




「そうだ、せっかくお友達になったんだし、明日のお祭りに行っておいでよ。おばちゃんがお小遣いあげるから。」



「えーっ!おばあちゃんいいの?ありがとう。海人も行くよね?」



お姉ちゃんがそう言うと小さい声だったけれど「うん。」って返事してた。




「じゃあ、明日の分の宿題は今日やっておかないとね。海人、教えてあげるから一緒にしよ。」



「おっ、夏乃サンキュー。こいつ全然やってないから教えてやってよ。」







そう言うとお姉ちゃんは海人…くん、の手を引いて部屋へと入って行った。




「…私はお風呂入って寝る。」






感じ悪すぎだよ!

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る