第39話
「河西ひかる役、山崎くるみさん入りまーす」
「おはようございます。よろしくお願いします」
時田さんへの挨拶を済ませたあと、ヘアメイク、衣装への着替えを終わらせてスタジオ入りする。
スタジオ内は慌ただしさと緊張感が漂っている。
この感じ、懐かしい。
久しぶりの映画の撮影現場に武者震いする。
今回の撮影は子役時代から何度もお世話になったことのある監督がメガホンを取る。
私にとっては古巣みたいな空気感。
すぐそこに深谷監督の背中を見つける。
大丈夫。
何も不安なことはない。
「河西暁斗役、時田暎史さん入りまーす」
続いて時田さんも準備が整った状態で入ってくる。
すっかり "暁斗" の顔になっている時田さんに頼もしさを感じつつ、私も "ひかる" としてのスイッチが自然と入る。
そこへ助監督さんが駆け寄ってきて、深谷監督のもとへ案内される。
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