第25話 幽子の想い
幽子は風呂場に入ると、
二度、三度と――
続いて
海釣りでついた
それらをシャワーで洗い流し、全身から潮風と汗のにおいが消えたことを確認すると、彼女はようやく湯船に入った。
全身を
豊かな彼女の
――ど、どどどどどどどどどうしよーっ!?
――つい
一郎だけではない。
幽子もまた、内心
無理もない。
一郎と同じく、幽子も
彼女のような美人が恋愛経験ほぼゼロの理由は、ひとえに彼女の出身地が理由だろう。
彼女の出身地は日本に八つほど存在する
そこでは陰陽八家と呼ばれる業界トップの一族が、村長的な
里の中は日本であって日本ではない、いわば
一般人が
彼女の里――
陰陽師としての
幽子のようにいくら容姿に
なので、幽子も当然の
同じ落ちこぼれの仲間と
そんな日々を送っていた彼女にようやく
好きな男とデート、そして
――オッケーしてくれたってことは、一郎くんも『そうなるつもり』だって思っていいのよね!?
――私のこと、彼女にしてくれるってことでいいのよね!?
――一郎くん
――私の
――私のこと、好きになってくれたのかな……?
――
実のところ、幽子が
出会って間もない
仲良くなった今、そのことを今さら言うのは
だから
――一郎くん……。
――私を、あなたの彼女にしてくれますか……?
不安を
玉のような
「メイク、よし! 下着、よし! 心の準備……………………よし!」
一郎が
「…………一郎くん?」
ドアを開けた先に一郎はいなかった。
自分を
「ロク、ちょっと来てくれる?」
――ワンッ。
「一郎くんがどこに行ったか知らない? 部屋の中にいないけど」
――ワンッ。
幽子がそう尋ねると、ロクは付いて来いとでも言いたげに一言
そしてすぐ
――ハッハッハッハ。
「ここにいるの? こんなところで何してるんだろう?」
「一郎くん、あの……お風呂、あがったよ。い、
そして
二つの光が
息はあるが
「そんな……何で!? 何もいないはずなのに!?」
幽霊屋敷はただの
本当はただの作り話で、オカルト的なものなんていない。
そのはずなのに――何で?
どうして?
「……とりあえず
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