第22話そんなんじゃダメだろ
【作者からのお知らせ】
最近忙しいので、投稿が遅くなってしまいます。申し訳ありません
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【
私の名前は弥生造花。帝都高校1年生で、成績トップ。自意識過剰かもしれないが、目鼻立ちが整っている自覚もある。
「弥生さん!付き合ってください!」
「嫌です」
クラスメイトに告白されて
「造花、俺と一生を幸せに過ごそうぜ」
「嫌です、勝手に下の名前で呼ばないで下さい、気持ち悪いです。もう関わらないで下さい」
3年のイケメン(らしい)先輩に告白されて
「一目惚れです!付き合ってください!」
「嫌です、誰ですかあなたは」
赤の他人に告白されて
「ふふふ、捕まえた。君はボクだけのものだよ♡」
「気持ち悪いです。消えてください」
ストーカーに誘拐されて、
結果男性恐怖症になってしまった。当然だ
もうそばにいるのでさえ恐ろしい
でも外では真面目な人として生きなければならない。
みんなに作り笑顔を見せなければならない、しかしそうするとより多くの人に告白されてしまう
一体どう生きればいいのか
そもそも私には生きる価値があるのか
自分が自分でなくなるような、そんな感覚が襲ってくる
そうだ、自殺しよう。
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【昼食時間】
キーンコーンカーンコーン
チャイムがなる
足早に教室から立ち去る
もうあの空間とはおさらばだ
屋上へ向かう
屋上に近ずいていくにつれて意識が遠のくような浮遊感に襲われる
そんなのどうでもいい。半ば無意識で屋上へ向かう
「ちょっと!弥生さん!大丈夫!?」
即座に反射で作り笑顔を浮かべ答える
「少し外の空気を吸いたいから屋上に行くの」
「そう?なんか変な感じしたけど、気を付けてね」
「うん」
歩く。早歩き。走る。全力疾走。
少しでも早く死んでしまいたい
屋上へ着いたドアを開ける。一気に開放感が来て身体から離れかけていた魂が戻ってくる。
「これで...死ねるんだ...」
あと1歩踏み出すだけで幸せになれる
しかし本能は恐ろしい。急激に恐怖が襲ってくる
足が震える。
死にたい死にたくない死にたい死にたくない死にたい死にたくない死にたくない
「死にたい!」
思わず叫んでしまった
すると、
「何やってるんだ!」
と聞こえた。ずっといたのか?
知らない声、同学年ではない、恐らく男性。
怖い、全身が硬直する。早く死にたいのに、本能と恐怖で動けない。
「誰かは知らないけど死ぬのはやめておけ」
腕を掴まれる
作り笑顔を浮か
「そんな作り笑顔するなよ」
バレた...なぜ?何年もやってきて、抜かりはないはず
「あなたは誰?」
「俺は七瀬優真、2年1組だお前は?」
先輩でした
「弥生...造花...1年4組...です」
「弥生さんね。で、どうして自殺なんかしようと?」
「あなたに話す価値がありません」
すると彼は私に
「ほら、暖かいお茶だ暖かいもの飲んだら少しは落ち着くだろ?」
ペットボトルのお茶を出てきた。新品、まだ暖かく買ったばかりのようだ。
「受け取れません。あなたのお金でしょう?」
「オレが100円ちょっと出すだけでお前の親の葬式代全部浮くんだぞ親のためだと思って飲め」
前、私に借りを作って色々しようとした人が、何人もいて思わず警戒してしまう
「...別に貸しを作ろうって訳じゃないぞ、普段頑張ってる後輩への先輩からの優しいプレゼントだと思ってくれ」
この人なら、信用できるかも...?
いや、いやいや、ダメだ人は嘘をついて生きる。騙して生きる。そんな生物なのだ
「あのなぁ、もしお前が自殺したらな教師になんで止めなかったんだ!とか言われるからさ受け取ってくれよ」
渋々受け取る。飲んでいいのかな?
うぅ、美味しい、ごめんなさい。
涙が溢れてくる
「ごめんなさい」
「謝るな」
「でも、私を必要としてる人がいないなら、死んでも変わらないし、みんな私をアクセサリーやステータスみたいなものと思ってるし...」
「じゃ、俺がお前を必要としてる。これでいいか?」
「~~~ぅぅぁあ゛あ゛あ゛ごべんなざいぃぃ」
「ん、よく言った。これからも辛いことあるだろうけど、頑張れよ」
この人なら信じられる。この人のためなら生きていける。
「先輩、ありがとうございます」
先輩♡好きです♡
先輩が必要としてくれるなら、付き合ってくれますかね?
♡先輩♡
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