第3話Side,花城凪沙その1
今日は告白されませんように。
私の名前は花城凪沙。自意識過剰かもしれませんけど、他の人よりもかなり恵まれていると思います。
まず、容姿端麗ですし、文武両道、さらに性格も良いように心がけています。
短所をあげるとするならば、人見知りという点です。
そんな私にも悩みがあります。それは、顔も名前も知らないし、関わったことがなあような人にほぼ毎日のように告白されてしまうことです。
あと、お父様とお祖父様がたくさん縁談の話とかをしてくるのが少し嫌です。
私は人見知りなので、このようなときにどうやってお断りするかを知りません。
「…だってば、ねぇ凪沙話聞いてる?」
「ご、ごめんなさい。少し考え事をしていました。」
「ふーん、そっか。」
この人は、数少ない私が心を許している人の、
なんと、生まれてから、ずっと隣にいるという奇跡が起きています、
生まれた病室はとなり、家は隣、学校の席も勿論隣です。
そのためかなり仲良くさせてもらっています。
「ねぇ、聞いてる?」
「あ、本当にすみません」
「なんか最近ずっとこんなんだよね。何か悩み?相談のるよ」
「実は...最近知らない人から告白される回数が多くて、こまってるんです。それにお父様やお祖父様からはやく婚約しなさい。といわれてて」
「なるほど、だったら偽物の彼氏作ったら?男避けにさ。それにその人がいたら縁談持ってこれないでしょ?」
男避けにですか、でもなんだかその相手がかわいそうです。
「で、でも、」
「まぁとにかく誰か作ろう!」
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【授業中】
「偽物の彼氏」ですか、うーんこのクラスからなら、誰になるんでしょうかね。
まず私のことをなんとも思ってない人で...さらに口が固いひとがいいですね。
あ、七瀬くんがいいかもです。
なんだか優しい目をしています。きっと彼なら大丈夫でしょう。
よし、彼にお願いしましょう
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【放課後】
本当に告白するわけじゃないのに凄く緊張してきました
「あの、七瀬くん...」
は、反応してくれません。気づいてないんですかね?
と、考えて肩を軽く叩き、
「七瀬くん!」
とかなり強めに呼んでしまいました。少し嫌がられましたかね...
振り向いてくれましたが、だるそうに見えます。
勇気を振り絞って
「あっ、その...少し話したいことがあるので、旧校舎の理科室に来てくれますか?」
と言いました。
「いいよ」
と、言われました!嬉しいです!
そして旧校舎の理科室に行きました。
旧校舎について、七瀬くんを待っていると、少し遅れて来ました。
「そ、その、わ、私と付き合ってください!」
か、かなりいきなり言ってしまいました。
「えっと、その、正しくは...偽彼氏になって下さい!」
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