第2話、日本神話弐

 こんばんは。


 前回に引き続き、日本の神話で書いていきたい。壱では伊弉諾・伊邪那美尊夫妻で書いたが。今回は子である三貴子で進めていこうと思う。

 三貴子と言ったら、太陽神の天照大御神、月神の月読尊、海神の健速素戔嗚尊の三柱である。天照大御神は三貴子の長子で女神だ。

 下の二柱は男神になる。ちなみに、太陽神と月神は父神のそれぞれの目から誕生した。末子の素戔嗚尊は鼻から誕生している。

 近況ノートにも以前書いたように、天照大御神と素戔嗚尊は天の岩戸で有名だが。月読尊はあまり、知られていないように思う。


 月読尊で浮かぶ話で言うと、食べ物を司る保食神うけもちのかみに関する事柄だろうか。

 ある時に、月読尊は姉の天照大御神の命もあり、地上に降りた。しばらく、歩いて回っていたら。偶然に食べ物を司るらしい女神と出会う。

 保食神と名乗った彼女は月読尊を自身の住まいに案内してくれた。女神は彼をもてなすために、食べ物を調達したいと言った。

 月読尊はそれに承諾の意を示す。保食神は笑顔でいきなり、しゃがみこんだ。

 月読尊は女神に何をするつもりかと問いかける。


「ああ、食べ物を出そうかと思いましてね」


「え、どこからだ?」


「……私の身体からです」


 保食神の答えを聞いた月読尊は冗談じゃないと激しく怒りを募らせた。腰に佩いていた剣を鞘から抜き、問答無用で女神を殺めてしまう。斃された女神の身体からは五穀の種などが残されたが。

 月読尊はすぐに、天上に帰る。姉に事の次第を報告した。


「……というわけです、何ともはや。地上には穢らわしい神がいたものです」


「な、そなた。自身が何をしたか分かっているのか?」


「どう言うことです?姉上」


 訳が分からずに月読尊は問うたが。天照大御神は怒りを募らせ、言い放った。


「そなたがそんな非道な輩とは思わなんだ、もう弟として扱えぬ。疾くここから立ち去れ!」


「あ、姉上?!」


「わらわを姉と呼ぶでないわ!この痴れ者が!」


 激昂する姉に月読尊は大いに困惑した。が、彼はそのまま、姉の宮から追い出される。天照大御神はこの一件により、月読尊と顔を合わせなくなった。会う事自体を禁じたからだ。

 これにより、太陽と月は別々に昇り、沈むようになったと言われている。


 いかがだったろうか。今回は短いかもしれないが、これくらいにしたい。

 それでは失礼する。

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