2020年3月20日
気づけば2か月以上日記を書いてなかった。いや、書けてなかったというべきか。
年末年始は死ぬかと思ったほど忙しかった仕事も、何だかんだで普通に戻ってきた。
いや、強制的に減らされたというべきか。
というのも……
今年初め頃から話題になっていた例の感染症が、おさまる気配がない。
2か月前はまだ、何だかんだで何とかなるだろうと思っていたのに……
某国の研究所から漏れたウィルスは恐ろしい勢いで拡大し、今や世界中で猛威をふるっている。非常に強い感染力をもち、罹患すれば数日で肺炎となり、死亡率も高い。著名人や人気タレントが既に数人亡くなり、世界各地でパニックが起こっている。
パンデミックなんて、僕の生きてる間は起こるわけないと思っていたのに……
そしてついに日本にまで上陸したウイルスは、僕の仕事にまで影響してきた。
会社側も当然、体温37度以上になったら出勤停止などの対策をとったものの、それだけでこのパンデミックがおさまるはずもない。そもそも平熱でも無症状でも感染している可能性があるウィルスなのだから。
正社員や契約社員を問わず、周囲の人間が次々に感染して欠勤が増え、仕事が止まり始めた。
それは僕の会社のみならず、日本全国どこでも同じだった。
あらゆる医療機関がパンクし、今や熱や咳が出てもどこの医者も診てくれない状況だ。
僕と舞奈は幸いまだ感染してはいないものの、いつどうなるか分からない。
一週間前は、僕の直接の上司までが感染した。
毎日毎日ガミガミ言ってきて一方的に仕事を押し付けてくる上司が一時的にでもいなくなってくれるのは若干せいせいした……けど、現場は混乱しまくりだったのは否めない。
ただそのかわり、かなり有能な先輩が上司のかわりに駆け付けてくれて、てきぱきと仕事を適度に割り振ってくれて、結果的に僕の仕事も若干少なくなったのは不幸中の幸いだったか。
もう少ししたら年度末や年度始でさらに忙しくなるのが予想されるのが憂鬱だったけど、その業務量についても調整してくれるらしい。
そして会社はこの事態に、正社員の在宅勤務を考えているという。つまりテレワークのシステムを急遽開発中らしい。
多分数週間以内には、僕もテレワークが可能になるそうだ。現場にいないと不可能な作業も勿論あるから、あくまで1週間に2~3日が限度らしいが。
それを舞奈に話したら、滅茶苦茶に喜んでくれた。
僕が感染しないか、ずっと心配だったらしい。
舞音も喜んでくれた。「良かった! これでずっと、おとうさんはおかあさんといっしょにいられるね!」と。
若干不謹慎とは思ったけど……確かに、仕事量が適正になって家にいながら仕事が出来るのは、不幸中の幸いかも知れない。
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