第5話「ポンチョを作ろう!」

「──ポンチョ?」

「あぁ、知らないか? 遠い地方で使われる雨具の一種でさ、それ以外にも、日除けと防寒具を兼ねているという優れものなんだ」

「へー。つくりは簡単そうね」

「うん。マントに似ているけど、それよりも防水効果が高いのが特徴だな。しかも、これなら両手が自由に動かせるから、狩猟なんかにはもってこいだと思う」


 ロメオのいうポンチョは、別大陸では盛んに使われており、

 それを導入した雨具は、いまや軍や冒険者でも愛用されている代物で、つくりはすごく簡単。


 長方形ないしひし形の四角形に、穴をあけてフードを取り付けるだけというお手軽さだ。

 ちなみに、冒険者では、軍採用の王国式、そしてコアなファンの多い帝国式の二種類が好みに合わせて使われていたりする。


 もっとも、

 移動距離の少ない田舎ではお目にかかることはないので今まで普及していなかったのだが、ロメオは冒険者ならではの知識でこれを知っていたというわけ。


「まぁ、欠点もあるけどね。風を受けるとと負担が大きいし、湿度が高いところでは非常に蒸れる。……それに森の中ではこすれて逆に音で目立つなんてこともあるけど──ま、ようは使い方次第だな」


 軍隊や冒険者は、これを繋いで簡易テント代わりにも使ったりする。

 ただ、問題は素材だ──。


「皮を使えば頑丈で、雨にも強いんだけど……。ま、重さがネックになるかな」

「……えっと、ロメオ?──悪いけど、ウチにはこれだけの大きさを賄う皮なんてないわよ」


 そりゃそうだ。

 これだけの皮なら、お値段も相当な物になる。


「わかってるって。……だから、これを使う──」

「え、ええー?!」


 こ、こ、

「これって──!」



 ふふん。

 これぞ、ロメオアイデア、黒い泥水と樹液のポンチョだー。


 

   パパパパ~ン♪



 そう。今日、毒の沼地で回収したばかりのあの素材──。


「却下」


 ぐふぅ!

 びょ、秒で却下ぁ?!


「え? なんでぇ?」

「いや、「なんでぇ」も「かんで」も、においよ、におい! くっさいわよ、それ!」


 あーもう、くっさーい!

 大げさに鼻を抑えるジュリー、見ればベッキーとプルートも涙目だ。……あれ? そんなに臭い?


「臭いわよ! だいたい、なによこの黒い泥──。へ、ヘドロ? こんなの被って猟なんてできるわけないでしょ!」

「え? いや、でも雨を弾くぞ」

「いやいや、それ以前に、人の好意まで弾くわよ──あ、くさい! ダメ」


 え、ええー。

 匂いってそんなに気になるかなー。


「さ、さすが冒険者ね……。ちょっと、一般人と感覚がずれてるわ」

「ウチもこれはちょっと嫌やなー」「僕もー」


 むー。

 なんてこった。絶賛不評やん!


「それと、こっちの樹液……? こんなのどうやって、使うの? ベタベタのカッチカチじゃない」

「あ、それ? それは、火に炙れば、こう──」


 手早く火を起こして軽く食器ごと熱すると、ジワリと溶けて広がる樹液。


「あら、これはなかなか──」

「へー。面白い素材やん」「くんくん、この臭いなら許容範囲だね」


 おう、YOU達、匂いにこだわるねぇ。


「当たり前でしょ。……ん。くんくん──いいわね、これでやってみましょうか。あ、でも、結構火力がいりそうね──……って、あっつ!」

 ……あっつ~い!!


 そこに──パチンッ! と跳ねた火の粉が、ジュリーを避けて黒い水の入った器に引火する。


 え? え? え?

「う、うわ! うわわ! も、燃えてる! え? え? えーーー……黒い泥が燃えてるぅぅう!」


 お、おわわわ! ほんとだ!

 あっぶ! あっぶない!


「きゃー! す、捨てて! はやく捨ててきてー……」


 ──工房が燃えちゃうぅぅう!


 ドタバタドタバタ!

  ギャーギャーギャー!


「……って、ウェイト! 捨てるのちょっとまて! そ、それ使えるぞ!」

「はぃ?」


 窓からそーい! とぶん投げようとするジュリーを止めるロメオ。

 不幸中の幸いというかなんというか、


「こ、これ、もしかして、火力の維持につかえるんじゃないか?」

「!」


 なるほど! と一瞬にして合点がいったらしいジュリー。

 このあたりの機転の良さは、この工房ならでは個性だろう。普通なら即「そーい!」コースだ。


 実際、ベッキーもプルートも有用なことに気付いたらしい。


「……ほう、確かにええやん。工房やと火使うことがおおなるし、これ使えるで。あ、火炎瓶とかも作れるでぇ」

「うん、薪も買うと高いしねー。いいじゃん、これ。……あ、燃やす以外にもこれ、細工ものの油代わりにもなるね」


 おおさすがポンポンアイデアが出る、優秀優秀──…………火炎瓶?


「そうと決まればまずは試作品からやってみましょうか。ベッキーは火の番お願いね、プルートは樹液が解けたら塗ってちょうだい」

「りょーかいー」「あいよ~」


 ちょっとした騒動から切り替えると、さっそく樹液と泥を使いこなすジュリー。

 彼女は村のゴミ置き場から拾ってきた元はカーテンらしきボロ布をカットして、ポンチョの形に仕上げていく。


 一度洗っては見たものの、捨てられていただけあって油汚れがちょっと目立つが──まぁ、樹液を塗れば同じことか。


   ペタペタペタ


「うん。いい感じね。泥の火と煙でいぶされたことでさらに塗りやすいわねー」

「あ、ほんとだ。相性の問題かいなー?」


 応用錬金に興味津々のベッキーも不思議そうな顔だ。

 湿地帯にあった素材どうし、なにかいいシナジーでも発揮しているのだろうか?


「そうかもね。……うーん、でも泥に樹液か──いつまでも『樹液』とか『泥』とかじゃあれね。ね、よかったら────エルフの古代語で雨を避けるという意味の『ゴム』というのはどうかしら? 泥は燃えるという意味の『タール』でどう?」


 ふむ。

 ゴムに、タールか……。


「いいんじゃないか? もしかして正式な名前があるのかもしれないけど、少なくとも俺たちは知らないしな」

「ええと思うでぇ」「さんせー」


 うんうん。全会一致で決定。

 そうして、ほどなくして、ゴム塗りポンチョが完成したのだった。



※ ※ ※



「ん? お前は──」

「あ、サルマンさん?」


 郊外に居を構えているという猟師サルマンの狩り小屋を訪ねるロメオ。

 そこには果たして、魔物──地猪グランドボアをザックリザックリと豪快に解体中の老猟師がいた。


「……あぁ、お前はたしかエリナ先生のとこにガキか──うむ、先生は気の毒だったな」

「あ、どうも……。まぁ、その──今は、その辺も含めて帰郷中です」


  「そうか……」


 そう言ったきり会話が終わる。


「──で、なんだ? 肉か? 新鮮なものはグランドボアくらいしかないが──」

「あ、いえいえ! 今日は依頼品を持ってきました」


「……依頼品?────あぁー! 雨除けの服か!」


 あ。

 ──この人忘れてたな。


「えー。はい! ご依頼に沿ったものかわかりませんが、こういった感じでどうでしょう」

「ふむ……。どれどれ────ん? な、なんだこれは? どこが服なんだ?!」


 ギロリと睨みつけるサルマンさん。

 ひぇ! て、手に持った解体刀がこえぇぇえ!


 Bランク冒険者のロメオでもちょっと怯んじゃう迫力。

 少なくとも、Cランクのモンスターであるグランドボアを狩っているから、Cと同等かそれ以上の腕前なのは間違いない。


 ……怒らしたら怖いのなんのって!


「い、いえいえ! こ、これはれっきとした服ですよ。……いえ、服というか、その──」

「ええ、どっちだ! ワシはこんなもんに金など払わんぞ──!」


 うがぁ!


 そう言いて、解体刀を頭上に振り上げ取り付く暇もなかったのだが──。



   かくかくしかじか

   こういうものでして──



「お、おぉぉお! なるほどなるほど! こ、こりゃあいいじゃなかい!」

「で、でしょー」


 簡単かつ、微に入り細を穿つように説明するロメオ。

 どうやら納得してくれたみたいでホッとする。そして──。




   実際に使ってみた




 ……バサリッ!


「ふむふむ! おぉ、これはいい。両手がふさがらないうえ、なるほどなるほど、雨の中、弓矢ごとこの中にしまえるのか! 弦が濡れないのは助かるな!」


 実際に、愛用の弓をポンチョの中で構えて見せるサルマン。


 しかもそれだけでなく、


「お、おお、そのうえこれなら臭いが漏れることも少ないし、熱が内部に籠るから、冬でもそのまま被って休めるじゃないか! なんとまぁ、いいぞいいぞ!」

「で、でげしょー。うへへへ」


 き、気に入ってもらえたようで……。揉み手揉み手。


「むむぅ! おい、小僧! こ、この柄──。な、なんだこれは……黄色に緑、茶色、そして黒!──斑模様じゃないか!」

「へ? が、柄……ですか?」


 ………………あ、やべ。


 そういや、性能ばっかで見た目のことは全然考えてなかったと今更気づくロメオ。

(し、しまったー)


 げげっ。

 もとの油汚れに、ジュリーが使っていた葉っぱ汁がこぼれてついていたり、よく見ればタールに、焦げ・・まで!


 ジュ、ジュリーの奴ぅぅ。


「あ、あー……そ、それは、その~。えへへ」


 ま、まずい。

 こんなんじゃ──サルマンさん怒っちゃうかも!?


「じ、実はその、それはまだ試作──」

「──なんとぉお!! こりゃあ、すごいぞ! 見ろっ、この柄を見ろ!! これだと、森と同化して見えるぞ~ぃ!」



  「……へ?」



 あ、ほんとだ。

 目の錯覚でもなんでもなく、サルマンさんが被ると背景の森となぜか一体化して見える──ふっしぎー。


「こ、これは画期的だ! むむむむむむむ──小僧! じつに素晴らしい仕事だ!」

 バンバンバン!

 いたたた……。っていうか、今更、"その緑は元の草を絞って色を付けただけのカーテンの色で、黄色は油汚れとゴム樹液が濃いだけだし、黒はその……タールがこぼれただけ、ついでに言えば茶色はちょっと焦がしちゃいましたー。"……なんて言えるはずもない。


「うーむ、素晴らしい。……まるで、職人が迷いながら彩り、柄をつけたようだ……。うむ、『迷彩柄』と名付けよう! これはわかる、できる職人・・・・・の仕事だな。そして、この新素材は水を弾くときた!」


 ──小僧!


「は、はい!」

「気に入った! 気に入ったぞ!! これは報酬だ、もってけ!」


 ジャリーン♪


「ど、どわ! ひ、ひーふーみーどぇぇぇええ! き、金貨?!」

 いやいや、き、金貨2枚って、

 冒険者ギルドならグランドボア一等丸々のお値段やでぇ。

「ふん、誠実な仕事には誠実な報酬よ──時に小僧ぉ」

「は、はい!」

「──聞いたぞ、先生の工房で『何でも屋』をやるらしいな」

「え? あ、はい」


 う~ん、田舎ネットワークすげぇ。


「ならば色々と要りようじゃろうて、しからば、大した礼はできんが……この裏にある、ゴミ捨て場から好きなものを勝手に持って行っていいぞ」



「へ?」



 裏のゴミ場?

 それって────……。



   ヌォォォオオン……。

    ズォォォオオオン……。



「ぶは! 臭ッ!」


 ドロドロに腐ったり溶けたり、新鮮な血や肉片や骨が散らばる穴。


「おえぇっ、か、解体ゴミじゃん」

「ぬぅ!」


 ドキ!


「い、いえ! ありがたく頂戴しますぅぅうう!」


 うぅ、モンスターの肉片に皮とか骨……しかも、血まみれってどう使うのよ。

 ……何はともあれ、村の激強猟師のサルマン氏にやたらと気に入られたロメオなのであった。



※ ※



「と、いうわけで金貨2枚になった」

「「「き、金貨二枚ぃぃい?!」」」


 チャッリ~ン♪

 

  金貨2枚ゲットー。


「す、すごいわね」

「へへ、あの爺さん、金持っとるなー」

 ……言い方!

「ねー。あんな襤褸ボロキレで……」


 しー!

 ……っていうか、だから言い方ぁ!


「もー。やめいっつーの、あれは、れっきとした商品だ。サルマンさんが猟師仲間に自慢するとか言ってたぞ。なんでも、迷いながら彩る職人芸──『迷彩』ポンチョとか名付けてな」

「へ、へー。……べ、別に迷った彩りのつもりはないんだけど……」


 しどろもどろ。


「あー、そういやジュリ姉があっつい、あっつい言いながら作ってたからやろ? 手元めっちゃ震えてたやん」

「しょ、しょうがないでしょ! なんか新しい性癖に目覚めそうな熱さだったのよ!」

「性癖ぃ?」

「コホン。子供はまだ知らなくていいんだ──それよりも、サルマンさん曰く、オマケというか、なんというか、あの狩小屋の解体ゴミはいつでも持って行っていいそうだ」


 使い道あるかどうかは知らん。

 くせーし。


「「「え?」」」


 しかし、ロメオの感想とは裏腹に一様に驚いた顔の3人。

 ……ん? なんぞ?


「うそ……」

「え、えぇ?! あ、あれを使わせてもらえるんか、ロメ兄──マジで?!」

「げげ、兄さんやるじゃーん!」


 ……へ?


「す、すっげなー。何度も都会の人が回収にきても断ってたのに、いったいまたどんな手を使ったのさ兄さん」


 え、ええー。

 どゆこと?


「あら、ロメオ知らないの? サルマンさんチの『魔物』のゴミ捨て場って、すっっっごく有名なのよ」

「え? そうなん?」


 あの腐敗──SAN値ガリガリ低下のゴミ捨て場がぁ?


「えぇ、なんでも、モンスター素材の宝庫なんですって。本人は肉と毛皮以外は無頓着なんだけど、内臓も骨も獲物の供養だって言って、他人には絶対もっていかせないの」


 ま、マジかよ……。


「……た、確かに言われてみれば、グランドボアの骨を使って装備を作る部族を聞いたことあるな」

 近年はあまり骨素材は使われることはなくなってきたが、

 一昔前は魔物の素材は高値で取引されていた。

「えぇ。……あとは、なにより皮ね。毛皮の大部分はサルマンさんが売りものにするんでしょうけど、端材でも、タダならありがたいわね」

「せやなぁー。ウチは、土に興味あるでぇ。……血ぃとか浸み込んだ土は、応用錬金の素材にいいらしいで。前にそういうのあるって聞いた事あるねん」


 いや、それ大丈夫か?

 呪われてないか? それ……。


「ま、まぁ、成果は上々だったな。素材も回収したいなら、皆で行くといいぞ」

「「「行く行くー!!」」」


 お、おう。

 俺は行かないけどな。ぼそりと零すロメオ。


「よし、それはさておき。……んーむ。これで一通りの仕事はやったわけだが、感触としては悪くないな」


 何だかんだで短期で依頼達成。

 しかも、一つは自分たちで作ったものが売れたのだ。


 ……これは、かなりの好感触と言っていいのではないだろうか。


「そうねー。この調子でどんどん依頼をやっていきましょうか」

「せなやー。似たような依頼ならいっぱいあったでー」


「隣町にも顔を出して依頼を探そうよ。あとは、作ったものをバンバン売っていこう!」


 うんうん。いいねいいぞ。

 みんなやる気だな!


「よーし! そうと決まったら、ドンドンやっていこうぜ! それじゃ、各人、新しく採って来た仕事を見せてくれっ──工房への新規の持ち込みでもいいぞ!」


「えぇ、もちろん!」



  ばばーん!



 全員が知古を使ってかき集めた仕事はどんなものがあるだろうか。

 ペンペンペーン! とメモが黒板に張られ、または書き込まれていく新規の依頼の数々!


 それら依頼は意外なほどたくさんあって、田舎の村とはいえ、困りごとが多いとわかる。


「ふむふむ、井戸の修理に──新規釣り舟の作成か、」

「こっちは、低級ポーションのダース依頼ね。あとは、湿布の大量生産──おじいちゃん連中に好評みたいよ」

 湿布需要ありすぎだろ……。

「ウチのは酒場で割れた瓶やコップの代わりの生産やな。なんでも最近荒れくれが暴れよったってさー」

 はー?

 こんな田舎に荒れくれ者ねー?

「僕は雑貨屋の女将さんから、いっぱい依頼を貰って来たよ」


 ふむふむ、いいねいいね! なかなかに手ごたえがあるじゃないか!

 ……困りごとを解決しながら、お金を得る。


 これは中々どうしてこうして──!


「よーし! 手分けしてやりつつ、得意分野をいかして協力してやっていこうぜー!」

「「「おー!!」」」


   こうして、借金返済のため集まった4人の少年少女(?)たちは、手を取り合った。

   ……ビター・スプリングスの工房が徐々に有名になっていくのは、まだまだこれから先──……。




 本日の稼ぎ──金貨2枚、銀貨3枚、銅貨13枚なりー


   チャリ~ン♪




※ ※ ※

          【現在の工房の状況】

【資金】(本日の稼ぎ含む)

 金貨400枚(冒険者ギルドからの融資:ちなみに融資額は金貨1000枚)

 と

 金貨5枚、銀貨4枚、銅貨3枚

(うち、金貨3枚はジュリー、ベッキー、プルートの貯金(へそくり))


【収支報告】

 +金貨2枚、銀貨4枚、銅貨3枚


【入手アイテム】

 タール + 3壺

 生ゴム + 20リットル(乾燥重量18キロ)

 ボロ布 + 一反


【設備】

(旧型)溶鉱炉 ⇒ 銅、鉛、粗鉄等までの製錬が可能

(旧型)錬金セット ⇒ 下級ポーション等の錬金が可能

(旧型)精霊召喚魔方陣 ⇒ 下級精霊の召喚が可能

(旧型)工具一式 ⇒ 日曜大工程度の作業が可能



※ ※ ※







※ ※ ※


 一口メモ


●《ポイント3》サルマンの狩り小屋


 ビター・スプリングス郊外の森林地帯に居を構える老猟師サルマンの小屋。

 非常に寡黙で偏屈者として知られるサルマンが狩猟のために居住している山小屋である。


 周囲にはモンスターや野生動物の骨が散乱しており、見た目は恐怖スポット。

 たまに、不用意に近づくと魔物除けのトラップに引っかかることもあるため、整備されている小道以外を歩くのは危険である。

 サルマン氏自身は、寡黙だが実直な男で、意外にも村の人々との交流はかなりある模様。

 肉、皮革の卸しで裕福であることも知られており、昔は冒険者をしていたという噂もある。


 実際にかなりの腕前で、Cランク程度のモンスターであれば軽々と刈り取ってしまうとか。


 ちなみに、魔物の肉は新鮮で安いため、隣街でもサルマン氏の名前は知られている。

 そして、彼の小屋の裏に掘られた大穴には、多数のモンスターの残骸だ捨てられており、腐敗とともに呪いとも魔力ともつかぬ禍々しいオーラが漂っているらしい。

 ちなみに、モンスター素材は貴重で、肉以外以外の部位にも価値があるため、ときおり冒険者や地元の有力者が引き取り交渉に来ることもあるのだとか……。

 (サルマン氏は魔物の供養を兼ねているとのことで、基本的には他人に大穴の残骸を触らせないことでも有名)


 のちに気に入られたロメオ達だけが立ち入りを許されるが──……他にも理由がありそうである。


 採取可能素材は『魔物の皮(端材)』『魔物の骨』『モンスターの内臓』『クエスト証明部位(ガチャ)』等など

 他にも、採取可能な素材がありそうな気配がある……。


※ ※ ※

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