第3話:拓人の告白。
「あ〜聞こえてなかったらいい・・・あとでちゃんと告る・・・」
「いや・・・じゃ〜今言う」
「言うから・・・いいか?」
「あのな・・・あの・・・俺、俺ですけどね・・・実は那月のことが好き
なんです」
「うん・・・知ってる」
「けど、なんで敬語なんだよ」
「え?知ってるんですか?」
「おまえの私の対する態度見てたら、私がもし猿だったとしても分かるわ」
「俺ってそんなに分かりやすいキャラしてる?」
「うん、感情ダダ漏れだな」
「私を見る時、おまえの瞳がハートマークになってるぞ、拓」
「え?まじで?」
「じゃ〜話が早い・・・那月、お願い正式に俺の彼女になってくれ!!」
「ずっと前からそう思ってた・・・10年越しで・・・」
「でもな今更?彼女?・・・私が?・・・拓の?・・・照れ臭〜」
「ガキの頃から拓のこと知ってるし・・・」
「彼女ってことは・・・恋人ってことに等しいだろ?」
「うん、お願いします・・・どこかでケジメつけないと・・・俺、欲求不満で
死んじゃう」
「欲求不満ってなに?・・・そんなもの満たしたいために私におまえの彼女に
なれっての?」
「たしかな理由だと思うけど・・・みんなそうじゃないのか?」
「・・・ん〜まあ、いいけど・・・私も拓のこと嫌いじゃないし・・・」
「じゃ〜こうしよう」
「私と勝負しておまえが私に勝ったら、おまえの彼女になってやるよ・・・
「ついでに那月が今履いてる生パンツもつけてくれないか?」
「生パンツ?・・・おまえパンツフェチか?」
「そうだよ、言ってなかったか?」
「聞いてない」
「聞いてなくてもいいから・・・もらえないか?生パンツ」
「いいよ、私に勝てたらな」
「言ったな・・・撤回なしだぞ」
「洗ったりしないでくれよよ、脱いだホカホカのやつ持って帰るからな」
「私と付き合うってほうじゃなくてそっちメインでに食いつくんかい・・・
このスケベが・・・」
「その代わり、おまえが負けたら・・・完全永久に絶交な・・・半径三メートル
以内に私に近づかないこと、いい?」
「あ、あとW往復ビンタつきで・・・」
「往復ビンタか・・・って言うか、完全永久に絶交ってなんだよ?」
「それって俺に死ねって言ってるのと同じじゃないか?」
「勝負に負けた時点で俺、絶対髪の毛真っ白になってるわ」
「ほんとに大袈裟・・・拓・・・からかうと面白いんだから」
「え〜もう、どこまでが本当なんだよ?」
「つうか、どうしても勝負しなきゃいけないのか?」
「俺、勝負事弱いんだよな・・・宝くじなんか一度も当たったことないし・・・」
「あ〜分かるわ・・・おまえギャンブルダメそうだもんな」
「イヤなら無理に勝負しなくてもいいけど・・・それだったら現状維持だな」
「私が拓の彼女にって話はおまえが私に勝負して勝つまで保留」
「男なら、己の人生かけるくらいの度胸持ってないと社会に出て生き抜け
ないぞ、拓」
「私に買ったら、生パンツ!!・・・染み付き」
「俺、頑張る!!」
「やっぱりやめようかな・・・勝負なんて」
「え〜なに言ってんの・・・せっかくやる気になったのに?」
「ん〜ま、いいわ、言い出しっぺは私だもんな」
「勝負たって難しいぞ・・・お互いハンデなしできるようなゲームとか
じゃないと・・・」
「肉体使うの面倒だしな」
「拓、やっぱりゲームがいいのか?」
「トランプとかどうかな?・・・」
「陰気くせ〜」
「将棋や囲碁なんて俺知らないし・・・」
「なんで、おまえはじじいみたいなこと言うんだよ」
「わざわざ、これのためにゲーム買いに行くのもったいないしな」
「あ、俺んちにオセロならあるけど・・・」
「バーカ、オセロなんて絶対、私のほうが不利に決まってるだろ?」
「おまえんちにオセロがあるって時点で私の負けが見えてんじゃん」
「さすが那月、すばらしい洞察力・・・引っかからんな」
「そう言う対戦型はダメだよ」
「なら、海賊ゲームとかなら?」
「樽に剣をブスブス指して行って海賊のおっさんが飛び出したら負けってやつ」
「おう、それなら運だけだもんな」
ってことで拓人と那月は、たこ焼き食ってから拓人は早速、那月と一緒に
家に帰って「海賊ゲーム」を持ってまた那月の家にお邪魔した・・・
なんせ隣だし・・・。
那月が拓人の彼女になってくれるかどうかは一本のおもちゃの剣にかかっていた。
あ、那月のほかほか生パンツも・・・。
つづく。
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