第3話 まだまだ召喚するけど、ひとまずお休み!




「よし、次はどの精霊にしようかな、!」


私がそう言って精霊契約本を読んでいると、ライ君が横から顔を出して読み始めた。


〈ぁ!フジ!アイツらが良くね?今のティア様に合うんじゃね?〉


〈アイツら、、、、あぁ、あの者達か、確かに良いかもしれないな〉


「?アイツら?」


私がそう不思議そうな顔で2人を見つめていると、ライ君が本のページを動かしてあるページを出した。


〈まずは、水の下位精霊・ウンディーネ!通常水の乙女とも呼ばれてる!今のティア様にはこっちだな!次に、コイツ!〉


そう言って次のページを出すと、次はフジ君が話し始めた。


〈樹木の中位精霊・ドライアド。魅了や誘惑を司っており、今のティア様の助けになれると我とライは思っておる〉


「2人が進める精霊なら、、、、分かった。召喚してみる!」


私はそう言ってウンディーネのページを開いて、魔法陣を描く。


「、、、、同時にやった方が無駄に体力使わなくていっか」


「「??」」


私はそう呟きながら、ウンディーネの魔法陣の隣にドライアドの魔法陣も描く。そして手から魔力を含んだ血を一滴落とす。ピュッ


召喚サモン・水の精霊ウンディーネよ、樹木の精霊ドライアドよ!】


そう言った瞬間、身体の中にある魔力が魔法陣にさっきより少ないが吸われる感覚が来た。フジ君とライ君のおかげでラクなので比較的疲労感はない。


ブワッ


目の前には髪が水で出来て、透き通るような綺麗な肌と長いまつ毛の伏目で、水色の目、綺麗な救国顔の様な笑顔の似合う美人さんと、その隣には髪が樹木、植物の様になっていて濃い茶色の髪色に緑色の葉っぱや蔦が髪から生えていて、目の色は薄い黄緑色の瞳に、亡国方が似合うぐらいし儚い雰囲気を纏った美女が現れた。


《あたしを呼び出したの?貴女?》


《私を召喚したのは、貴女かしら?》


と、2人同時に話したからか、2人は顔を合わせると、一瞬目をぱちくりしたかと思えば、美人さんの方は途端に笑顔になって、美女さんは微笑んでお互いの両手をパチッと合わせた。


《ドライアド、!あっ久〜!ぇ〜、元気してた?!》


《ウンディーネちゃん、お久しぶり、うん。元気にしてたよ》


《あたしなんてさ、40年ぐらい前に契約者が居なくなったから、暇でさ〜》


《私も50年ぐらいは暇だったわ。契約者同じになれるかもね》


「、、、、あのお2人って仲良いの?」


〈えぇ、父上、我らを作った神が我らを生み出した時、あの2人は1番最初、その次に生まれたたからな〉


〈俺とフジは結構後に生まれたからな〜、〉


「へぇ〜(2人ってあの2人より年下だったんだ)」


何て僕らは視界に入ってないのか2人でキャッキャウフフ何て感じで話したりしている2人に置いてきぼきりになっているなって思いながら、ベットに腰掛ける。


《本当、久しぶり会えて良かった〜、、、、スンッ 、ん?この匂いって、、、、!サ、サンダー!?!?》


《ぇ?ぁ、サンダー君だ。それにフェニックス君も》


〈よっ、!やっと、気付いたか〉


〈久しぶりだな、2人共〉


《久しぶり。元気そうだね》


何てウンディーネ以外の3人が楽しく話しているがその傍で、体を震わせているウンディーネの姿があった。私は咄嗟に無属性魔法の1つ、結界を使って部屋を囲った。外から部屋の声は聞こえない様にする。

すると、ウンディーネが大きな声で叫んだ。


《サンダー!!アンタ、あたしに言う事があるんじゃないの!!?》


〈?何が〉


《はぁ!!?100年前、あたしが暮らしてた池に雷落とした馬鹿は何処のどいつよ!!?》


〈雷、、、、ぁ〜、そういえば、そうだったな!ごめん!〉


ライ君が軽い感じでウンディーネに謝ったが、ウンディーネは、さらに大きな声で、


《そんな簡単なごめんで許せる訳ないでしょ!!あたし、1年間魔法上手く使えなかったんだからね!使うと感電する様になっちゃったんだから!!》


〈、、、、俺だって落としたくて、落としたんじゃないつーの!そんな時の俺の契約者が雨を降らせるために、雷を落とせって言ったから!だから、悪気はない!〉


「、、、、あの2人子供っぽいね」


〈ライは人間で言うと10歳ぐらいだからな〉


《ウンディーネちゃんは20歳ぐらいだよ》


「意外と、ウンディーネ歳いってたか」


何て言い争っている2人に置いてきぼりになっている私ら。すると、


《あぁ〜、もう!絶対許さない!覚悟しな!!》 プヨプヨ


〈はっ、良いぜ、俺もやってやるよ!〉ビリビリッ


2人がそう言った瞬間、ウンディーネの周りに水の球がふよふよと浮かんで、ライ君の周りが電気を帯びている。2人に安易に近づけなくなっている状況。

そして次の瞬間、


【水の精霊ウンディーネが命ずる!水のウォーターアロー・改!!】


【雷の精霊サンダーが命ずる!爆雷弾サンダーボム!!】


ウンディーネの髪から水の矢が大量に作られ、その矢の周りに矢の先端が鋭い。


ライ君の周りに帯びてい電気が複数の大きな球体に変化して球体は雷の様なビリビリッとなっている。


「ッ (ヤバい、こんなのここで出されたら、部屋壊れる、!!)」


私はその瞬間、ユリティアの固有スキルの1つを思い出した。

私は瞬時に体全部の魔力を使い大きな声で叫んだ。


【固有スキル!事象改変!!ウンディーネとライ君を魔力を持たない人にしろ!!】


言った瞬間、ウンディーネの髪は普通の髪になり、色が少し暗くなっていてさっきまで出ていた水がなくなった。ライ君は少しツンとしていた髪がヘニョっとなり、纏っていた雷と球体は亡くなっていた。

2人は力が出ないのか、ヘニョリと床に座り込んだ。


《へっ?何これ?魔法使えないんだけど?何これ!?》


〈何か変な気分なんだけど、雷纏えない!!〉


〈ティア様、これは、、、、ティア様??〉


私は全部の魔力を使った事もあって力が出ないと同時に私は何が起こったのか分からず唖然としてしまった。

事象改変じしょうかいへん】、公式ファンブックで一度見ただけだったが忘れてなかったから良かった。

事象改変、この世の事象を変える事が出来るS級スキル、、、、例を挙げて言えば、


『水よ、氷に変われ』


そう言うと、コップに入っていた水が一塊の氷に変わる。


みたいな事だ。

精霊を人に、それも魔力のない人に変えるのには体力も魔力も必要だから、疲れたが、私は座り込んでいる2人の前に立つ。


「お2人共、喧嘩するなら、此処以外でやって下さい!ここ、私有地!」


〈《 ビクッ》〉


「それに、ウンディーネさん!」


私が大きな声でそう呼んだら、ピシャリと正座をして私の方を見るウンディーネ。


《はっ、はい、!》


「100年前なんて過去のこといちいち思い出して怒るのは良いですけど、誰かを巻き込まないでください!」


《はい》


「次、ライ君!」


ライ君もビックリしながらも正座をしているライ君。


〈は、はいっ〉


「頼まれたからと言って人や精霊がいる様な所に落とさない!危ないでしょ!」


〈はい、、、、〉


〈《、、、、、、、、》〉


「、、、、それで、私達に言う事あるよね??」


私が怒り終わり最後にそう言うと、正座していた2人は顔を見合わせて、少し間が空いたかと思ったら、次は私の顔を見て土下座をして大きな声で一言。


〈《、、ごめんなさい!!》〉


「、、、、はぁ〜、、反省しているなら良いですけど」


〈ティア様がそう言うなら我はこれ以上は言わぬ〉


《本当に危なかったんだよ。以後気をつけてね》


〈《はい!!》〉


許させたのが嬉しかったのか、安心した2人に私は元の姿に戻した。


【事象改変・戻れ】


〈!戻った!ありがとうな、ティア様!〉


《わっ、良かった。ありがとう、えっと》


ウンディーネは名前は私の名前を知らないから困っているとすかさず一歩後ろに居た、フジ君が教えた。


〈ユリティア・グーゼル様、お主らの新たな主人となる者だ〉



「えっと、その2人と契約したいんだけど、良いかな?」


《良いですよ。ウンディーネちゃんとサンダー君の喧嘩止めてくれたから、》


《あたしの魔法を止めた人間なんて中々居ないし、貴女はちょっと興味あるわ。良いわよ》


「、、!ありがとう!」


私はそう言ってからブレスレットとネックレスをウンディーネとドライアドの前に持って来て、一息してから、口を開いて言う。


「【汝・水の精霊・ウンディーネ、樹木の再来・ドライアドよ】」


「【主人無今を捨て】」


「【新たな主人ユリティア・グーゼルを主人とし契約を】」


「【divine《ディバイン》】」


そう言うと、ウンディーネとドライアドが小さい宝石の形になって私が持っていたブレスレットとネックレスにくっ付いた。それと同時また体に大量の魔力が入ってくる感覚になった。


「?(何か、体熱い?フジ君やライ君の時にはなかった感覚)」


体の心臓部分から段々と熱くなる感覚になったが気にしない様にする。


「2人共、これから宜しくね。フジ君、クローゼットから2人に合う服見繕ってくれる?」


〈了解した〉


〈俺も手伝ってやる〜!〉


フジ君とライ君はそう言ってクローゼットの所に行った。私は宝石になった2人に話しかける。


「私と契約してくれてありがとうね」


《あの2人が信頼してる子ならあたしらも安心だしね!》


《えぇ、私達が貴女を守護するわ》


「ふふっ、、、、ありが、とう」


すると、先程よりも体が一瞬で100度以上になるぐらい体温が上がる感覚に襲われた。。体に力が入らない、ベットに座ろうとしたら、視界が暗くなる感覚に陥った。

ヤバいと思い力を入れようとした瞬間、倒れてしまった。


バタンッ‼︎



《ユリティア!?どーしたの!?》


《ティアちゃん?どーしたの?》


「うぅ」


痛いと言う感覚だけは分かる。聞こえてくる音は上手く聞こえない。


〈ティア様、見繕い終わったぞ、!って、何があったんだ!?〉


〈フジ〜、何騒いで、、、、!ティア様何が!?〉


《あたし外出るから!》


《うん!》


フジ君達が困惑しているのは分かる。だけど声を出そうとしたら、力が出ないの。あぁ、これヤバい、、、、、

段々と意識が飛び、囲っていた結界が壊れる感覚になり、








「、、、、」






〈ティア様!!、あぁ!どうすれば!〉




《何で!?どー言う事!?》




〈俺が悪い、俺が暴れたから、?》




《どうしよう、、、、また、主人様を失うの、、、、いやだよ。嫌だよ、!!》

















気付いたら私は気を失っていた。






















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悪役令嬢に転生したので引きこもります〜最強精霊達と一緒に引きこもり準備をしようかな〜 橋本衣 @yuitakahasi

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