第38話
「なんだよ、自分の方がひでえじゃん。」
俺は、拓海からぷいと視線を反らしながら言った。
そうだ、一度に何人も付き合えるコイツに言われたくねえ。
子供の頃からずっと好きだった幼なじみが、違う男と付き合って幸せそうにしてる…。
そんな地獄みたいな俺の毎日なんて、拓海には理解出来ないだろう。
藁にもすがりたいくらい苦しいんだ。
あいつは俺を幼なじみとしか見てくれねえし。
俺はあいつを忘れるしかない。
どんなことをしても、忘れなきゃならないんだ。
苦しくて胸が痛くて…こんな女々しい日々はもうごめんだ。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます