好きな人と秘めた想い
第37話
*****
「あ~、くそっ。しつけえ、あの女。」
駅前のファーストフード店。
朝から頻繁に来るメールにうんざりしている俺は、今来たばかりのメールを返さずに消去した。
「ひどい男だなあ、北斗も。」
俺と向かい合って座っている拓海が、頬杖をついてストローをすすりながら呆れたように言う。
「好きな人忘れるために他の女利用するなんて、最低な男のやることだぜ。角田ちゃん、かわいそう。かわいいのに。」
微笑を浮かべながらサラリとそんなことを言われるから、参っちまう。
…香夏のことが好きだなんて一言も言ったことがないのに、拓海には全部筒抜けみたいだ。
ヘラヘラしている癖にやけに勘が鋭くて、時々うんざりする。
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