第30話

「お~~っ!!」という歓声がどこからともなく聞こえた。


渋谷くんの周りには男子達が集まり、背中をバンバン叩きながら皆口々に言う。


「渋谷ぁ、良かったじゃん!」


「おいおい、やるじゃんか、渋谷!」





わたしの周りもいつしか女子達に囲ま

れていた。


「おめでとぉぉ、香夏ぁ~。」


泣きそうになっている咲ちゃん。


他の子も皆口々におめでとう、って言ってきた。




うわあ、何だかよくわかんなかったけど。


わたし、告られたんだ。


それで渋谷くんは、わたしの彼氏になったんだ…。


信じられない…。

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