第28話
*****
「ねえ、俺と付き合わない?」
授業が終わってすぐ、ざわめく教室の真ん中。
わたしの隣に座っていた渋谷くんが、突然そんなことを言って来た。
「はへ?」
びっくりして、変な声が出た。
聞き間違い?
うん、聞き間違いだろう…。
次の移動教室の時付き合って、とかそんな感じだろう。
あーもう、びっくりした。
だけど次の渋谷くんの発言で、わたしは全身カチコチに凍り付いてしまう。
「好きなんだ、香夏のこと。」
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