第4話
「香夏(かな)、なに一人で赤くなってんの?そんなに渋谷が好き?」
どうやらわたしの様子をずうっと見ていたらしい、前の席の咲(さき)ちゃんが振り返って呆れたように言った。
「咲ちゃん!聞こえたらどうするのよっ!」
しーっと人差し指を当て、小声でおろおろと咲ちゃんに話し掛ける。
「渋谷かあ。爽やか過ぎてわたしは引いちゃう。男はもっとほら、ワイルドじゃなきゃさ。川瀬北斗(かわせほくと)みたいに。」
「なんで北斗が出てくるのよ。」
「ワイルドといえば北斗くんじゃない~。」
そう、わたしと咲ちゃんの好みのタイプは正反対。
わたしが高一の時から大好きで、高二になって同じクラスになってしかも隣の席をゲット出来たのが、渋谷くん。
バスケ部のエース、爽やかオーラ全快ボーイ。
そしてちなみに、咲ちゃんが言ってた北斗っていうのはわたしの隣の家に住む幼なじみで…。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます