第7話
「猿鬼(イェングェイ)……?」
ヨウが首を傾げても、リュウは澄んだ瞳でヨウを見つめ返すだけだった。
熱風が、空と大地を焦がす。
赤々と燃える世界に立ち尽くし、ひたすらにヨウを見つめていたリュウは、やがて静かに手を伸ばすとヨウの頬に触れた。
漆黒の瞳に、わずかな憂いが宿る。
「いつか、必ず迎えに来るから」
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