第6話

別れはあまりにも突然やって来た。




3学期の終業式の日。




春休みは晴と何処に行こう、と浮き足立ってるわたしに晴は氷の様に冷たい瞳をして言った、「別れよう。」と――。




理解出来なくて泣きながら「別れたくない。」と何度も晴にしがみついたけど、晴は別人の様に素っ気なく言った。






「葵(あおい)のことが大嫌いになった。もう顔も見たくないし口もききたくない。」










頭が真っ白になって深い深い闇に落ちて行くようだった。








――結局、それが晴との最後の会話。




嫌われた理由もわからないまま、晴はわたしとは一切関わりを持とうとしなくなった。




2年生になり、皮肉にも同じクラスになってしまったが、相変わらず人気者の晴はわたしとだけは口をきかない。




目も合わそうとしないし、誰が見ても明らかにわたしを避けて嫌っていた。

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