第5話
真田晴(さなだはる)――。
わたしのクラスメイトで元カレだ。
サッカー部のエースで大病院の御曹司、明るく誰とでも仲良くなる性格で、女子からも男子からも人気がある。
クラスのムードメーカー、みんな晴が好き。
1年の時は他クラスだったが、いつも友達に囲まれ明るく笑う晴に入学してすぐに恋をした。
口数少なくあまり目立たないわたしには手の届かない存在でひっそりと思い続けていたけど、入学して2ヶ月、突然晴の方から告白してきた。
それから、わたしの薔薇色の日々が始まった。
晴は毎日自転車で迎えに来てくれた。
休み時間も一緒だし、休みの日も晴の部活がない時はずっと一緒だった。
人気者の晴と大人しいわたしとじゃ不釣り合いな気もしたけど、晴とわたしは不思議とウマが合った。
笑うポイントも一緒、好きな食べ物も一緒、好きなミュージシャンもよく似通っていた。
晴といるとすべてがキラキラと輝いて見えて幸せで、わたしは晴が大好きだった。
晴もそうなんだと思ってた。
何度も「好きだよ。」って言ってくれたから…。
そう、あの日の前日までは――。
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