第9話
「ねえ、マカオンって、どんな人たちだと思う?」
新幹線が走り出してから数分、窓の外の田園風景を眺めていた坂下さんが、突如俺に話し掛けて来た。
「うーん。声だけじゃ、全然わかんねえ。声がかっこいいから、とりあえずイケメンかな」
「何歳くらいだろ」
「歌が少し古いかんじするから、兄ちゃんはけっこう年いってんじゃねえか、って言ってた」
「わたしは、25歳くらいかなって思うな」
そう言って坂下さんは、窓に顔を向けた。
ちょうどその時トンネルに入ったから、真っ黒な窓ガラスに坂下さんの綺麗な顔が映って、ドキリとする。
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