思慮輪廻の呪縛

@woreki0

第1話

 「危ない――!」

 その声が僕の耳に届いたときには、隣に居たはずの君が目前で視界から消えた。

 突然の出来事に一瞬意識が途切れていたらしい。

 気がついたときには、僕の左足にもたれこむ君だったはずの何かがいた。

 体温とは思えない冷たさが人肌から感じ取れることに気持ち悪さを覚える。

 それと同時に、覚醒するまでに至っていなかった僕の意識が完全に覚醒した。

 僕の人生であんなに醒めないで欲しかったと思ったことは後にも先にもない。


これは僕が体験した人生最大の与太話だ。

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