食材の味を表現することが、多くのグルメ小説のやり方だと思いますが、この作品はそのルールからはみ出しています。己の趣向に向き合うために努力を怠らない主人公は、楽しそうで、これもまた青春だなとも感じました。一風変わったグルメ小説を望んでいる方はぜひ、ご一読下さい。