第34話 甘い生活の予感
俺達は生挿入をしたまま、抜かずの超連発を決めつつ力尽きるまで愛し合った。
お互いの体液を付けたまま気絶寸前までセックスし、なんとか意識を保って一緒にお風呂に入って汗を流すことにした。
一緒の湯船に浸かって俺の胸板に背中を預ける形で身を寄せ合う。
一人暮らし用にしては脚を伸ばせる広いバスタブだが、流石に二人で入るには少々手狭だ。
しかしその狭さが、二人の距離をより親密にしてくれる。
「いっぱい感じてたね。あんなに大きな声出して大丈夫だったの? いや、今更だけど」
「う、うん……ここ、角部屋だし、真下とその隣は空き部屋で、お隣さんはバイトの時間って言ってたから、大丈夫だと思う……ああ、でも、あんなにはしたない声だしちゃって……今更ながら恥ずかしくなってきちゃったよ」
「いやぁ、可愛かったなぁ」
「い、言わないでぇ!」
そうは言っても可愛いんだから仕方ないのだ。
恥ずかしそうに顔を逸らす素振りすら可愛い。
俺達はお風呂でピロートークを楽しみながら身体を温めた。
しかし、お互い裸で肌を合わせながら温かいお湯に浸かって何もない筈もなく……。
「えっと、男の人って、こういうのが好きなんだよね……んしょ、んしょ」
バスタブに腰掛けた俺の股ぐらに跪き、なにをとは言わないが、その豊かな胸で挟んでくれる
なんと高彦にもしたことがないらしく、俺は世界で唯一の胸奉仕を受けた男になることができた。
アイツどれだけNTR属性に振り切れているのか分からんけど、セックスに関して不器用すぎないか?
恐らく自分の性癖に
ああ、そうか……高彦の提案、これで行ってみようか。
「
「んふぅ、ん、幼稚園からずっと、バレエやってたから、んちゅ、身体の柔らかさには、自信があるんだ……」
「高彦の奴は勿体ないことをしたな。こんなに魅力的な
「えへへ、うれひぃ……」
「……ねぇ
「うん……」
「高彦にさ、アイツの知らない君を見せつけてやろうよ。そんなに寝取らせたいなら、徹底的にやってやろう。俺が君をトコトン開発してあげるから」
「うん、して。いっぱい……本当は、勇太郎君にだけ見せたいけど……高彦君のためだもんね」
「ああ。やはり寝取らせって性癖は現実に持ち出すべきじゃない。虚像と現実の区別を付けずに性癖を拗らせると、大切なものを失ってしまうことを体感で理解してもらわないとね」
本当は言葉で説得するのが一番良い。
そしてアイツも既に理解し始めている。
しかし、これは
彼女がアイツに送れる唯一の感謝の形。
それは自分の性癖で暴走した結果、失うものの大きさを理解してもらうこと。
その上で、俺達二人の交際を宣言する。
高彦には後を託されている。あいつはもしもの話、という前置きをしていたが、恐らくこうなることは既に確定事項と踏んでいたはずだ。
アイツがまともな感性を取り戻して、二度と寝取らせなんてものを自分のパートナーに拗らせないように、徹底的に分かってもらう。
まあ度しがたいほどに拗らせているから、それすらも喜ぶ可能性もありそうではある。
だからどっちに転んでも高彦という男を信じたいが故の行動だ。
それに、もう一つの側面を話すならば、この寝取らせプレイがなければ、俺が
その感謝の意味も込めて、アイツの趣向に付き合うのが良いと思ったってのもある。
◇◇◇
彼女のエッチ具合はどんどん開花されていった。これまでしたことのないプレイに積極的に挑戦し、俺を喜ばせようともの凄い勢いで上達していく。
恐らく、潜在的に性欲は強かったのだろう。
しかし高彦との痛いだけのセックスによって、それが開花する間もなく1年が経過してしまった。
ひょっとして、内側に溜まったストレスと性欲の強さの反作用で、それが開花した今、大爆発を起こしているのかもしれない。
なんだか誇らしい気分になる。
憧れの女の子と恋仲になれただけでなく、自分の色に染めていく感覚とでも言おうか。
隠されていた本当の資質を開花させられたというべきか。
自分の為にドンドンエッチなことを厭わなくなっていく
その行動の一つ一つに強い愛が籠もっているのが分かり、再び滾ってしまいそうだった。
◇◇◇◇◇◇
俺達は二人でたっぷりと愛し合い、お風呂から上がって
あれから結局、お風呂でおっぱい+お口のパラダイスで二回抜きしてもらったため、ガチで足腰がフラついている。
「♪~~♪~~~もうすぐ出来るからね」
鼻歌を歌いながら夕食をクッキングしている
ここは一つ裸エプロンでもリクエストしてみたいが、調子に乗ってドン引きされてはいかん。
現実に持ち出してはいけない性癖は俺も同じである。
もっともっと親密になってお願いできる空気になったらリクエストしてみよう。
そういうのはタイミングが大事だ。
欲望まっしぐらではイカンぜ。
長らく女性のぬくもりから離れていた俺は、何度も求め、甘えてくる
これは明日のバイトは休まざるを得ないかもしれない。
こんなフラついた状態で引っ越し作業なんて出来る気がしないからな。
幸せである。
久しく感じていなかった恋人と過ごす幸福な空間だ。
可愛らしく小躍りするようにフライパンを振るう
しかし、彼女の膣内には未だ俺の精液が留まり続け、子宮を満たしている。
お風呂である程度流れ落ちたとは思うが、それでも自分の遺伝子をあの身体に注ぎ込んだのかと思うと、言いようのない感覚が体内をこみ上げてくるのを自覚せざるを得なかった。
危うく再び勃起しそうになるのを自重し、キッチンから漂ってくる食欲をそそる匂いに意識を集中させて性欲の霧散に努めた。
「簡単なものしか出来なくてごめんね」
「全然良いよ。こんな美味しいチャーハンは初めてだ。また俺の初めてが更新されたよ」
「嬉しい。私、お料理ももっと上手になれるように勉強するから」
可愛く笑顔でそんなことを言われたら、滾る愛しさに再びキスをせざるを得ない。
「ん……幸せの味だね。とっても甘くて、もう少し胡椒効かせた方が良かったかも」
「か、
「♪ 良いよ、いっぱい、求めて……」
俺はとうとう我慢できず、再び彼女を抱き締めてしまう。
そんなやり取りをしつつ、「今夜は泊まってってくれる?」とおねだりされ、そのまま
そんな感じで終始イチャイチャしていたところで、
「あのね、実は今日のことで、勇太郎君に言わなきゃいけないことがあって」
「どうしたの?」
「実は、今日送ったあのメール。私の考えじゃないの」
「え? どういうこと?」
「うん、実はさっき話したお隣さんからのアドバイスなんだ」
「マジでか……大丈夫だったの?」
「うん。私があんまりにも悩んでるから気に掛けてくれて……隠しきれなくて相談したの。それで……」
その人は一年前にここに引っ越してきた時からの付き合いで、パティシエの専門学校に通う学生らしい。
なんだか元カノのあの子を思い出してしまうが、そんな偶然があるとは思えないので別人だろう。
だが、聞けば聞くほどにその面倒見の良さが彼女を彷彿とさせた。
「そうだったのか。その人に感謝だな」
「うん。本当にね」
「できれば直接お礼が言いたいな。経過報告も兼ねて。ちょっと怒られそうだけど」
「あはは。でも、心配かけちゃったし報告はちゃんとしないとね。可愛い女の子だし、ちょっと心配だけど……」
「大丈夫だよ。俺はもう
「うん、ありがとう。あのね……ちょっと聞いても良いかな?」
「どうしたの?」
「あのね……元カノさんって……ゴニョゴニョ……」
「ん? ごめん、よく聞こえなかった」
「やっぱりいい。今のナシで」
「なんか気になるんだけど」
「ううん。いいの」
その日は
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