13話 まさる 出陣

まっつの姿は遥か前方にあり、まさるの視界からは捉えることができないでいた。

次々と戦士達が入場する中、時刻は9時20分、ついにまさるの入場が開始された。


まさるは走った。

いや、自身にできる限りの小走りをした!


いつも見ているスロットの動画などのYouTubeでは、演者の方々が入場と同時に小走りで台へ向かう姿を見て


「なぜこいつらは小走りをするんだろう?どうせ追い抜きはできないし、下手にそんな状態で台を確保したところで、揉める原因になるだけだろう」


少し馬鹿にした気持ちで眺めていたが、今ならわかる。

その熱い気持ちが!


「頼む!俺のアクロスを奪わないでくれ!」

まるでメツブ⚪︎イドのメツのような思いを抱えながら、アクロス島へ一歩、また一歩と足は早まって行った。


だが、そんな想いにアクロスは答えなかったのだ。


ゲッ玉(金)、おマ⚪︎ピー、新ハナビ、バーサス、サンダー・・・

アクロス島は既にオールドタイプの戦士達に埋め尽くされ、まさるが座る余地など一切残されていないのであった。


「こうなった以上、仕方ない・・・いつも通りピエロと戦場に出かけよう」


まさるはアクロス島から離れピエロ達が住まうジャグラー島へと向かっていった。


アクロス島とは打って変わり、まだジャグラーマシンは空きがある状態で、

マイジャグラー、ファンキージャグラー、ミスタージャグラー、アイムジャグラーなど、どのマシンでも選ぶことはできた状態であった。


「俺はやっぱりこれだ。今日も頼むぞ。相棒」


そう言いながらまさるが座ったのはアイムジャグラーであった。

まさると幾度となく戦場を駆けぬた名機。

アイムジャグラー。

戦闘力はジャグラーシリーズの中でも下位ではあるものの、操縦する上での安定感はシリーズNo.1というマシンである。


「しかし、さっきアクロス島にまっつはいたか?しっかりと見たわけではないが、まっつの姿がなかったような・・」


もしかして他のマシンに向かったのだろうか?

そんなことを考えながらまさるの右手と渋沢栄一はサンドへと伸びていった。


ジャグラー島でのニュータイプ達の戦いが今始まる。



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メ⚪︎ブレイド:任天堂が発売した名作ゼノブレイド2からの派生作品。

公式声優も認めている作品であり、主人公のレックスとヒロインであるメツの愛の物語である。


ゲッ玉(金):正式名称、ニューゲッターマウス。2022年にエレコから発売された技術介入機。大当たり確率が100分の1を切ることが可能であり。技術介入難易度も比較的優しいマシン


おマ⚪︎ピー:正式名称、マッピー。2022年メーシーから発売されたマシン。その技術介入難易度はバーサスと並ぶほど


サンダー:2020年アクロスから製造されたマシン。


マイジャグラー:2021年、北電子から製造されたジャグラーNo.1の戦闘力を誇るマシン。

ファンキージャグラー:2021年、北電子から製造されたジャグラーシリーズトップクラスの戦闘力誇るマシン


ミスタージャグラー:2024年、北電子から製造されたジャグラーシリーズトップクラスのマシン


アイムジャグラー:2020年、北電子より製造されたマシン。ジャグラーシリーズの中で最も戦闘力は低いマシンではある。だが操縦性の安定感はシリーズ随一であり。ヒゲとサングラスのおじさんなどは好んでこのマシンを操縦している。


ヒゲとサングラスのおじさんんは語る

「やっぱりアイムが1番わかりやすい。戦場の状態を把握するのに、このマシンがどれだけ活躍できているかを確認することで、現在の戦況がわかる」


サンド:福沢一等兵などの兵士達が投入される入り口である。状況によっては1日複数人の兵士達の投入が必要になるであろう。

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