第3話 質問

新しい章に入った。こんな質問をしてくる人がいるような気がする。


「四コマ漫画の世界に家族はいますか?」


「四コマ漫画の世界に彼女はいますか?」


「いつも学校にいますか?」


「所属クラブは?」


まったくわからないとしか言いようがない。部活があるところでは傍観者で、何にも関わらない人を想像してみてください。


そう、私だ。


「漫画のストーリーを左右できるのに、なぜ関わらないの?」


そんな質問も聞こえてきそうだ。


いや、漫画の世界に関わる気はない。もし関わったら、僕は一生ここから出られなくなるかもしれない、ごめん、そんなリスクは冒せない。


第3章が始まる。


「エピソードがいつ始まるか、どうやってわかるのですか? 誰かが耳元で囁いているのですか?」


手短に答えよう。私がこのマンガの読者だったことを覚えているだろうか。


何百章も読んだが、漫画はまだ続いていた。ある時点から先は知らない。


ああ! ちくしょう。もっと話すために短く切らなければならなかった。


章が始まった。


主人公の男は教科書を忘れた。そう、彼は好きな女の子に、クラスに何十人もいるのに一緒に教科書を見ようと誘ったのだ。


二人はリンゴのように顔を赤らめた。


「いいよ、黄瀬くん。力になれて嬉しいよ」


「ありがとう、南」


二人は隣に座り、肩が触れ合った。


二人は興奮で震え始めた。


「彼女のことが大好きです」


これは主人公の男性の内なる声だった。


「私は彼をとても愛している」


これは主人公の女の子の声だった。


エピソードは終わった。


注:この章についてのコメントは差し控える。

次の章では、私のような物語に何の貢献もしていない脇役とおしゃべりしてみようと思う。

でも、そんなリスクを冒す価値があるのだろうか?

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